横並びダイニングの魅力とは?メリット・デメリットや施工事例も紹介

  • 作成日:2024/06/20
  • 更新日:2024/09/11
  • 編集者:山根木材メディア編集部
横並びダイニングの魅力とは?メリット・デメリットや施工事例も紹介

注文住宅の間取りを決める際、特にこだわりたいポイントがダイニングキッチンのレイアウトです。
ダイニングキッチンは家族が毎日食事をともにする場所であり、レイアウトが家事のしやすさや家族間のコミュニケーションの取りやすさに直結します。

ダイニングキッチンのレイアウトで、最近人気を集めているのが「横並びダイニング」です。
横並びダイニングは料理の配膳や片付けの動線がコンパクトなうえ、宿題をしている子どもを見守りやすいなど、現代のライフスタイルに適した間取りといえます。

この記事では、ダイニングキッチンのレイアウトで悩んでいる方へ向けて、最近トレンドになっている横並びダイニングの魅力や事例をたっぷりと紹介します。

横並びダイニングとは、どんなレイアウト?

横並びダイニングが特徴的な広いリビング

ダイニングキッチンの間取りで、近年人気が高まっている「横並びダイニング」とはどのようなレイアウトなのでしょうか。
横並びダイニングとはその名のとおり、ダイニングテーブルとキッチンが横並びになっており、一直線上に配置されたレイアウトのことを指します。
キッチンで調理した料理を直接配膳でき、食べ終わった後の片付けもしやすい形です。

ダイニングテーブルとキッチンをくっ付けるのが基本ですが、ワイドの広いキッチンだと回遊性が悪くなってしまうことがあります。
そのようなときは、テーブルとキッチンの間を少し離して配置すると効率的な動線にすることができます。

ダイニングキッチンのレイアウトには、他にキッチンとテーブルのデザインを統一した「一体型・カウンター型」、ダイニングテーブルをキッチンに対して垂直に配置する「対面型」があります。

一体型・カウンター型

カウンターとキッtンが一体化しているおしゃれなキッチン

一体型は、キッチンとダイニングテーブルの素材やデザインを統一することで、全体が一体的に見えるようにしたレイアウトのことをいいます。
同様に、キッチンの反対側にダイニングテーブル代わりの造作カウンターを設置したり、キッチンカウンターの奥行きを広くしてテーブルとしても使えるようにしたりして、一体的に見せるのがカウンター型です。

一体型やカウンター型はデザイン性が高く、より上質なダイニングキッチンを演出できるのが大きな魅力です。
一方、他のレイアウトに比べてコストが高くなりやすい点はデメリットです。

対面型

黒い箱を思わせるキッチンと無垢材の机が特徴的なリビング

キッチンとダイニングテーブルを水平方向に並べる横並びダイニングに対し、両者を垂直方向に並べて「Tの字」のように配置したレイアウトが対面型です。
横並びダイニングと同じく、キッチンとダイニングテーブルの距離が近いため、配膳や片付けをスムーズにできるのがメリットです。
キッチンに腰壁を設けておけば、ダイニング側から作業スペースやシンクが直接見えず、散らかっていても気にならないという利点もあります。

ただし、スペースを多く必要とするため、LDKの床面積が限られた家には適さないでしょう。

横並びダイニングのメリット

アイランドキッチンが特徴的な横並びダイニング

上で紹介した3つのダイニングキッチンレイアウトのうち、近年特に人気なのが横並びダイニングです。横並びダイニングは、動線・コミュニケーション・スペース・デザインの各面において優れたレイアウトといえます。具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

料理と配膳の動線がコンパクトになる

横並びダイニングのメリットとして真っ先に挙げられるのが、料理、配膳、片付けの動線がコンパクトにまとまることです。
キッチンとダイニングテーブルの距離が離れていると、作った料理を配膳するのにいちいち何歩も歩いて往復しなければなりません。

一方、横並びダイニングであれば、出来上がった料理をそのまま横移動でテーブルに配膳することができます。
食事後の片付けにおいても、テーブルから少し移動するだけでお皿をシンクに下げられるので、食事前後の家事ストレスの軽減にもつながるでしょう。
加えて、食材をまとめ買いしたときや、たくさんの食材を一気に調理するときなど、ダイニングテーブルを一時的な食材置き場として使えるのも便利です。

料理をしながら子どもの見守りがしやすい

最近では、子どもに個室ではなくリビングダイニングで宿題をさせる家庭も増えています。
程よい生活音がある中で集中力を高められることはもちろん、その場で親に質問できるため、理解力やモチベーションのアップにつながるといわれています。

横並びダイニングは、子どもがダイニングで宿題をする家庭にもピッタリです。
親がキッチンで料理や皿洗いをしながら、ダイニングテーブルで宿題をする子どもの様子を見守ることができ、子どもはいつでも気軽に親へ質問ができます。

対面式やカウンター式でも子どもの様子を見守ることはできますが、ノートの向きが逆になったり、カウンターが邪魔で子どもの手元が見えなかったりする可能性があります。
横並びダイニングなら、子どもと同じ向きでノートを見られるので、家事中でもストレスなく対応できるでしょう。

狭小住宅でも広いリビングを確保できる

横並びダイニングでは、キッチンとダイニングテーブルを一直線に配置してコンパクトにまとめることができるため、ダイニングキッチンの床面積を節約できます。
その分の床面積をリビングにあてれば、狭小住宅でも広いリビングを確保できる点は魅力です。

キッチンとダイニングテーブルの横幅をコンパクトにすれば、リビングをより広くできるだけでなく、配膳時や片付け時の動線もいっそうコンパクトになり、効率的な間取りを実現できます。

キッチンとのトータルコーディネートが楽しめる

キッチンとダイニングのデザインにこだわりたい方にも、横並びダイニングがおすすめです。
キッチンとダイニングテーブルがひと続きになっている横並びダイニングでは、それぞれのデザインを合わせることが求められます。
キッチンのデザインや素材感に合ったダイニングテーブルを選べば、トータルコーディネートを楽しむことができるでしょう。
統一感のある横並びダイニングは、家の中心であるLDKをおしゃれで上質な空間にしてくれます。

その反面、両者のデザインや素材感がバラバラだと、一気におしゃれ度が落ちてしまうので要注意です。
自分たちで考えるのが難しいと感じる場合は、住宅会社などのプロに相談しながら進めることをおすすめします。

横並びダイニングのデメリット

横並びダイニングは料理に関する動線がコンパクトになり、子どもとのコミュニケーションが取りやすいうえ、統一感のあるおしゃれなダイニングキッチンを実現できます。
これだけ見ると良いところしかないように思えますが、残念ながらデメリットも存在します。
次に紹介する3つのデメリットも認識したうえで、導入の可否を判断することが重要です。

キッチンが丸見えになる

横並びダイニングのデメリットとして大きいのが、ダイニングテーブルからシンクや調理スペースが丸見えになることです。
特に来客があった際、ゲストからキッチンを見られたくない場合、調理後にしっかりと片付けておく必要があります。
毎回片付けるのは面倒なため、来客が多い家庭では他のレイアウトを検討してもいいかもしれません。

シンクもキッチンから丸見えになるので、洗い物を溜めていると汚く見えてしまいます。
スッキリと見せるには皿洗いをこまめに行わなければならないのも、人によっては面倒に感じる場合もあるでしょう。

また、排水コーナーの生ゴミや排水溝から上がってくる悪臭が、ダイニングに届きやすい点もデメリットです。
食事する場に匂いが伝わることがないよう、こまめな掃除を欠かさないことも重要です。

リビングまでの動線が長くなりやすい

メリットのところで紹介したように、横並びダイニングはキッチンとダイニングテーブルの横幅がコンパクトなら、間取りもコンパクトにまとめられます。
その反面、ワイドのあるキッチンとダイニングテーブルを組み合わせてしまうと、むしろ横にスペースを取ってしまう可能性があります。

スペースに余裕がない場合、ダイニングキッチンによって横の通路が狭くなることもあるでしょう。
その結果、リビングまでの動線が長くなり、かえって使いづらい間取りになってしまうかもしれません。

横方向のスペースが限られている間取りでは、アイランドキッチンを上手に活用して、ダイニングテーブルとの間に通路を確保しましょう。
回遊できるようにすることで、使いやすいLDKになります。

シンクの水がダイニングテーブルまで飛びやすい

横並びダイニングでは、キッチンのシンクとダイニングテーブルの距離が近いため、お皿や食材を洗っているとき、水しぶきがテーブルまで飛びやすいというデメリットもあります。

とりわけ小さな子どもがいる家庭は要注意です。なぜなら、椅子やテーブルを介して、子どもがシンクやキッチンカウンターまで簡単によじ登ることができてしまうからです。
ゲートでキッチンの入口をふさいでいても、上から入ってくるのを止めることはできません。

衛生面や安全面を考慮するなら、キッチンとダイニングテーブルの間に腰壁を設置するのがおすすめです。
水はねや油はねの防止に役立つだけでなく、小さな子どもが誤って入るのを防ぐことにもつながります。

横並びダイニングのレイアウトを施工事例から紹介

横並びダイニングは、キッチンとダイニングテーブルを一直線上に配置するのが基本です。
ただ、回遊できるようにしたり、作り付けのテーブルを設置したりと、さまざまな工夫を凝らすことで使い勝手をアップできます。
ここでは、実際の施工事例から、横並びダイニングを取り入れた間取りのバリエーションを見ていきましょう。

回遊性を持たせたレイアウト

横並びダイニングが特徴的なリビング

こちらの横並びダイニングは、開放的なLDKの一角に設けられています。
無垢フローリングと木目調の天井、薄めのベージュを基調とした空間に自然光がたっぷりと差し込み、明るく広々とした印象を受けます。

この横並びダイニングの特徴は、アイランドキッチンを採用している点です。
アイランドキッチンにすることでダイニングテーブルの反対側に通路を設けられるため、キッチン周りの回遊性が大きく向上します。
通路沿いには大容量の目隠し収納が設置されていて、オープンな作りでもスッキリとした印象です。

横並びダイニングはワイドが大きくなると動線が伸びやすくなりますが、アイランドキッチンを上手に取り入れることで回遊性を高め、動線をコンパクトにできます。横並びダイニングの家事効率を向上するために取り入れたいアイデアです。

収納棚のあるレイアウト

無垢材の勾配天井が特徴的な横並びダイニングのあるリビング
続いて紹介する横並びダイニングは、キッチンの向かい側に収納棚を設置しているのが特徴です。

収納棚が腰壁代わりになるので、部屋や通路に水や油がはねるのを防げることに加え、子どもの勉強道具や本などをしまっておけるのがメリットです。
すぐ勉強道具を出したりしまったりできるため、子どもが勉強に取りかかるハードルを下げられます。
勉強が終わったら簡単にしまえるので、片付けの習慣化にも効果を発揮するでしょう。

開放的な作りだと、キッチンとダイニング、リビングのゾーニングが曖昧になりがちですが、その問題も収納棚が解決してくれています。
キッチンと通路を区切るような形で収納棚が設置されており、来客があったときでも自然と視線をキッチンから反らすことが可能です。
緩やかな仕切りとしての機能も果たしてくれる、横並びダイニングの使い勝手アップにつながる間取りアイデアです。

「ロ」の字型中庭に面したレイアウト

ロの字型の中庭に面している横並びダイニングが特徴のリビング

こちらの横並びダイニングは、開放的なLDKとして設計されています。
天然木のフローリングと木目調の天井が温かみを感じさせ、大きな窓からは自然光がたっぷりと入り、明るく開放的な印象を与えます。

このダイニングの特徴は、アイランドキッチンとロの字型の中庭を取り入れている点です。
アイランドキッチンは作業スペースが広く、家族やゲストとのコミュニケーションが取りやすい設計になっています。
また、キッチン周りの動線がスムーズになり、調理や配膳が効率的に行えます。

さらに、ロの字型の中庭はプライバシーを保ちながらも、家全体に光と風を取り入れる工夫がされています。
横並びダイニングで中庭の景色を楽しみながら食事をすることができます。

快適&使いやすい横並びダイニングにするための5つのポイント

横並びダイニングで男性がコーヒーを入れ、女性がテーブルに座っている様子

施工事例を通してさまざまなアイデアを紹介しましたが、快適で使いやすい横並びダイニングを実現するにはどのような点を意識すればいいのでしょうか。
横並びダイニングの検討時に押さえておきたい5つのポイントを解説します。

余裕のある広さを確保する

横並びダイニングはワイドが広くなるため、通路をしっかり確保しないとかえって使い勝手が悪くなってしまいます。
キッチンとダイニングテーブルのサイズを確認し、余裕のあるスペースを確保しましょう。
ダイニングテーブル周りは、座っているときや椅子を引いたときでも、後ろを人が通れるだけの広さがあると使い勝手が良くなります。

さらに、リビングとのバランスも考慮しておきたいところ。リビングが狭くならないよう配慮するとともに、ダイニングキッチンとリビングの間の動線もコンパクトになるよう配置すると便利です。

回遊性のある間取りにする

横並びダイニングの周囲を回遊できる間取りにすると、移動がしやすくなります。
ポイントは、ダイニングキッチンとリビングをつなぐ動線を複数設けること。ダイニングテーブル側だけでなく、反対側からもリビングにアクセスできるようにすれば、キッチンから最短経路でリビングに行けるようになります。

玄関や水まわりに移動する際もダイニングをいちいち経由しなくて済むので、買い物から帰ってきて食材を片付けるときにも便利です。
通路に直接出られるようにしておけば、調理中にトイレに行きたくなった場合や浴室にいる子どもの様子を見に行く場合にも、最短距離でアクセスできます。

キッチンに腰壁を取り付ける

横並びダイニングでは、ダイニングテーブルから調理スペースやシンクが丸見えになってしまいます。
家族に見られるなら問題ありませんが、急な来客時に散らかったキッチンを見られるのは嫌という方は多いでしょう。

キッチンの前面やダイニングテーブルとの間に腰壁を取り付ければ、目線を気にする必要がなく、片付けや整理整頓の手間を小さくできます。
ただし、腰壁を高くしすぎると開放感が失われてしまうため、腰壁の高さや位置は十分な検討が必要です。

キッチンとダイニングで使いやすい照明を選ぶ

キッチンとダイニングテーブルが横並びになっていると、照明の配置や明るさをどのように設定するかがポイントになります。

キッチンで作業する際は手元を明るく照らす必要があるのに対し、ダイニングテーブルでの食事時には、料理がおいしく見えて、落ち着きのある暖色系の照明が適しています。
最適な照明はそれぞれ異なりますが、おしゃれに見せるには照明もトータルデザインするのがおすすめです。

そのため、調光できるタイプの照明を選んだり、調理スペースのみを明るく照らせるスポット照明を取り入れたりするといった工夫を検討しましょう。

ダイニングの家具とキッチンをトータルコーディネートする

おしゃれな横並びダイニングを実現するには、ダイニングとキッチンをトータルコーディネートする必要があります。
キッチンとダイニングテーブルの幅や高さのバランスを考慮するのはもちろん、ダイニングとキッチンのデザインを統一することも大切です。

リビングとも一体的な空間になっているため、リビングから見たときの見え方にも意識を向けることで、いっそう統一感のあるおしゃれなデザインになるでしょう。

ダイニング横並びなら、LDKが機能的かつおしゃれに!

キッチンとダイニングテーブルを直線上に配置する「横並びダイニング」は、近年人気のレイアウトです。
アイランドキッチンにするなど、動線に回遊性を持たせることで、より動線がコンパクトで効率的な間取りになります。
横並びダイニングと併せてカウンターテーブルや棚を設ければ、収納スペースや子どものスタディーコーナーも確保できるでしょう。

横並びダイニングと一口にいっても、間取りの種類やアイデアは数多くあります。
家族のライフスタイルに合った横並びダイニングを実現したいなら、注文住宅の施工実績が豊富な施工会社に相談するのが得策です。

広島・東広島・福山で、創業以来1万棟を超える家づくりを手がけてきた山根木材なら、ご家族にとって使い勝手のいい横並びダイニングをご提案できます。
他にも、ファミリーの暮らしを豊かにするアイデアを多数準備していますので、資料のご請求やお問い合わせなど、下記お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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