土間収納とは?リフォーム費用やメリット・デメリットを解説

  • 作成日:2025/03/05
  • 更新日:2025/03/05
  • 編集者:山根木材メディア編集部
土間収納とは?リフォーム費用やメリット・デメリットを解説

広々とした玄関で、気持ちよく一日を始めたいと思いませんか?
「玄関がいつも散らかっていて、スッキリ片付けたい!」そんなお悩みをお持ちの方もいるかもしれません。
土間収納があれば靴を脱ぎ履きするスペースを確保でき、さらに収納スペースも増やせます。

この記事では、土間収納のリフォームについて、費用やメリット・デメリット、実際の事例などを詳しく解説します。

土間収納とは

ストーブがある土間収納

土間収納とは、玄関など靴を履いたまま利用する場所に設けられた収納スペースのことです。
土間収納には大きく分けて4つのタイプがあります。

  • オープンタイプ
    扉がなく、玄関の土間空間がそのまま収納スペースになっているタイプです。開放感があり、明るい印象になる他、物の出し入れがしやすいのが特徴です。
  • クローズドタイプ
    クローゼットのように、収納部分に扉が付いている土間収納です。見た目がすっきりし、埃や汚れから収納物を守ることができます。
  • ウォークインタイプ
    一つの入口から出入りするタイプの土間スペースです。比較的広々としており、多くのものを収納できます。
  • ウォークスルータイプ
    玄関を通らずに、中で靴を脱いで室内に上がれるタイプです。家の中と外を繋ぐ動線として活用できます。

それぞれにメリットがあるため、間取りや利用のしかたに応じた土間収納を検討しましょう。

リフォームで土間収納をつくる費用

自転車が2台置かれている玄関土間

リフォームで土間収納をつくる費用は、住まいの構造や工事内容によって大きく異なります。
一戸建ての場合、2〜3畳の土間リフォームならば、一般的に30万〜50万円程度、工期は1〜2週間が目安です。

ただし、土間を増築する場合や、既存の部屋を壊したり玄関の位置を移動したりする場合には、費用が大きく変動します。
解体工事、基礎工事、補修工事、床材費用、施工費などが加算され、100万円前後が目安となるケースもあります。

マンションの土間収納リフォームは、10万円程度でできる場合もあれば、100万円以上かかる場合もあります。
ただし、マンションは集合住宅のため、床下地や構造によっては土間リフォームができないことがあります。
そのため、事前に管理規約を確認することが重要です。

土間収納のリフォーム費用は、一概にいくらとは言えません。
ご自身の住まいの状況や希望する工事内容に合わせて、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することをおすすめします。

土間収納に必要な広さ

土間収納の理想的な広さは、1~2畳程度が一般的です。
これより狭いと収納量が足りず、広すぎるとスペースが無駄になってしまいます。
収納する物のサイズに加えて、プラス50cmほどのスペースがあると、出し入れがしやすくなり、使い勝手の良い収納空間になります。

例えば、自転車を収納したい場合は、自転車の長さに50cmほどプラスしたスペースが必要になります。
土間収納の広さは、収納する物の量や種類によって適切な広さが異なります。
何を収納したいのか、具体的にイメージしながら広さを検討しましょう。

土間収納をつくるメリット

広い玄関土間

土間収納は、玄関周りの整理整頓はもちろんのこと、アウトドア用品や日用品の収納にも大変便利です。
さらに、アイデア次第で様々な使い方ができるのが土間収納のよいところ。以下のポイントを参考に、土間収納のある暮らしをイメージしてみましょう。

アウトドア用品を収納できる

土間収納は、アウトドア用品の収納にとても便利なスペースです。
泥や砂のついたキャンプ用品やガーデニング道具なども、気にせずそのまま収納できるので、玄関を清潔に保てます。

また、玄関からすぐにアクセスできるため、アウトドアの準備や後片付けもスムーズに行えます。
アウトドアがお好きな方や、お子様がいらっしゃるご家庭には特におすすめです。

自転車を保管できる

土間収納は、自転車の収納にも大変便利です。
特にお子様がいるご家庭では、成長に合わせてベビーカーから自転車へと乗り物が変わっていくため、収納場所を確保できるのは大きなメリットになります。

また、防犯面を考えても、自転車を家の外に置いておくことに不安を感じる方は少なくありません。
土間収納があれば、大切な自転車を安心して保管することができます。
さらに、泥汚れが気になる自転車も、土間収納ならそのまま収納できるので、毎回タイヤを拭く手間が省けます。

土足で移動できる

土間収納は土足のまま移動できるため、帰宅後すぐに靴を脱ぎ履きせずに、収納したいものをサッとしまうことができます。
玄関から直接収納スペースにアクセスできるため、スムーズな家事動線を実現し、忙しい毎日をサポートします。

特にお子様がいるご家庭では、お子様を抱っこしたままでも靴を脱がずに収納スペースにアクセスできるのは大きなメリットです。
これにより、帰宅時の手間が大幅に省け、スムーズに家の中に入ることができます。

上着類を収納できる

寒い冬、帰宅後はすぐに暖かい部屋でくつろぎたいですよね。
しかし、花粉や外のホコリを家の中に持ち込むのが気になる方も多いのではないでしょうか。

玄関に土間収納があれば、土足のままコートを掛けられるスペースをつくることができます。
これにより、花粉やホコリを室内に持ち込むのを防ぎ、快適な室内環境を保てます。
また、玄関でコートを脱ぐことで室内での移動がスムーズになり、快適に過ごすことができます。

ゴミの一時保管やストック置き場として活用できる

ゴミの回収日までまだ日があるのに、キッチンゴミ箱がいっぱいになってしまう……そんな経験はありませんか?
生ゴミを外に置くと、動物や害虫に荒らされる心配も。
土間収納は、そんな悩みを解決してくれる便利なスペースです。

土間収納は、ゴミの一時置き場として最適です。
生ゴミや資源ごみを、室内を汚すことなく保管できます。
また、多めに購入した食品や飲料のストック置き場としても活用できるので、キッチンをスッキリと保てます。

土間空間を子どもやペットの遊び場として活用できる

広い土間空間は、収納場所としてだけでなく、お子様の遊び場やペットのくつろぎスペースとしても活用できます。
雨の日でも、室内でお子様が思いっきり走り回ったり、ペットが自由に動き回ったりできるのは、ご家族にとって嬉しいことですよね。
土足のまま使えるので、泥汚れを気にせず遊ぶことができ、室内を清潔に保てるのも嬉しいポイントです。

リフォームで土間収納をつくるデメリット

リフォームで土間収納をつくることには、暮らしをより快適にする魅力的なメリットがたくさんあります。
その一方、知っておきたい注意点があるのも覚えておきたいところです。
リフォームを成功させるために、確認しておきたいポイントをまとめました。

部屋が狭くなる

土間収納を設けることで、玄関スペースが以前より狭くなってしまうケースがあります。
開放的で広々とした玄関にしたい場合は、他の収納方法も検討してみてもよいかもしれません。
また、玄関に隣接する部屋がある場合、土間収納の設置によってその部屋が狭くなる可能性もあります。

ただし、もし使っていないお部屋があるならば、その一部を収納スペースとして活用するという方法もあります。
こうすることで玄関周りの動線がスムーズになり、より快適な生活を送ることができるかもしれません。

将来的に段差が気になる場合がある

土間のリフォームでは、段差の高さに注意が必要です。
段差が高すぎると、将来足腰が弱くなった際に移動が困難になってしまう可能性があります。
バリアフリーに対応するためには、段差を低く設定したり、スロープを設置したりといった工夫が必要になります。

リフォームをする際は、将来の暮らし方も考慮し、段差の高さや素材などを慎重に選びましょう。
段差が低い土間であれば、ご家族皆様が安心して長く快適に過ごせる空間になるはずです。

汚れやにおいがこもりやすい

雨で濡れた傘や靴などをそのまま土間収納に仕舞うと、湿気が発生し、カビや不快なニオイの原因になってしまいます。
特に、通り抜けできないタイプの土間収納は空気がこもりやすいので、定期的な換気が必要です。

土間収納を設置する際は、湿気対策や換気計画をしっかりと立てるようにしましょう。
除湿剤を置いたり、定期的に換気扇を回したりするなどの工夫をすることで、快適な収納スペースを保つことができます。

物を入れすぎると使いにくくなる

土間収納は玄関をスッキリさせる便利なスペースですが、何でもかんでも詰め込んでしまうと逆に使い勝手が悪くなってしまいます。
収納物が多すぎると必要なものがすぐに取り出せなくなり、かえってストレスに繋がることも。
せっかく作った収納スペースがただの物置になってしまうのは避けたいものです。

収納したいものを厳選し、スッキリと整理整頓することで、土間収納のメリットを最大限に活かすことができます。

冬に寒さが気になりやすい

土間は熱伝導率の高いコンクリートなどの素材でできていることが多いため、床から冷気が伝わりやすく、室内全体が寒くなってしまう可能性があります。

寒さ対策としては、床暖房の設置や、土間と他の部屋との間に間仕切りを設けるなどの方法がおすすめです。
特に、土間を作業スペースとして利用する場合は、専用の床暖房を設置することで冬場でも快適に作業ができる環境をつくることができます。

リフォームで土間収納をつくる際の注意点

壁際の広い土間

リフォームで土間収納をつくることは、暮らしをより便利で快適にするための選択肢の一つ。
一方、理想の土間収納を実現するためにはいくつか大切なポイントがあります。

実際にリフォームを行う前にこれらのポイントをしっかりと確認しておくことで、使い勝手の良い土間収納をつくることができます。

通気性の良い空間にする

クローゼットタイプやウォークインタイプなどの土間収納は、密閉された空間になりがちです。
そのため、湿気やニオイがこもりやすく、カビやダニが発生する原因になることも。
対策としては、窓を設置したり、換気扇を取り付けたり、消臭効果のある建材を使用したりする方法があります。

また、収納する物の種類や家族構成によっても、気になるニオイは異なります。
スポーツをするお子さんがいるご家庭であれば、特にニオイが気になる可能性も。
濡れたままのものを収納すると、カビが生えたり、いやなニオイが発生したりするため、乾かしてから収納するなどの工夫が必要です。
収納する物の種類や生活スタイルに合わせて、適切な対策を行いましょう。

収納するものや目的を決めておく

土間収納を作る際は、何を収納するかを事前にしっかりと決めておくことが大切です。
「こんなにも広くなければよかった」「思っていたものが収納できない」といった後悔を防ぐためにも、収納する物の種類や量を具体的にイメージしておきましょう。

例えば、ベビーカーや三輪車など、お子様の成長と共に使わなくなるものは、長期的な視点で収納スペースを計画することをおすすめします。
また、電動自転車の充電をする場合は、コンセントの設置も忘れずに行いましょう。

玄関のスペースを確保する

土間収納を設ける際、収納スペースを確保するために玄関スペースを狭くしすぎるのはおすすめできません。
玄関は、家全体の顔であり、来客を迎える大切な場所です。
玄関が狭すぎると靴の脱ぎ履きがしにくくなったり、来客が窮屈に感じたりする可能性があります。
土間収納と玄関のバランスを考え、両方の機能を最大限に引き出すような設計にすることが大切です。

定期的にメンテナンスをする

コンクリートの土間は、時間が経つと白いシミが発生することがあります。
これは、コンクリート内部の成分が表面に出てくる現象です。

これを防ぐために、土間が濡れた際には早めに乾いた布で拭き取るようにしましょう。
また、定期的にほうきで掃いて砂やホコリを取り除くことも大切です。

掃除機を使う場合は土間用のヘッドを使うとより効果的です。
土間の美しさを保つためには、こまめな掃除とメンテナンスが重要です。

土間収納のリフォーム実例

マンション玄関リフォーム事例
築25年のマンションをリフォームし、玄関横の部屋を土間に変えた事例です。
以前は玄関が狭く、収納も足りず、暗い印象でしたが、リフォームによって家族が自然と集まるような明るく開放的な空間に生まれ変わりました。

上着や鞄はもちろん、自転車まで収納できるほどの広さを確保し、家族のコミュニケーションが活発になるような快適な玄関を実現しています。

土間収納はDIYでつくれる?

費用を抑えて土間収納をつくりたいと考えている方もいるでしょう。
しかし、間取り変更や土間の増設といった大規模な工事は専門の業者に依頼する必要があります。
一方で、土間収納の空間はプロに任せ、収納棚の設置だけをDIYで行うことで、費用を抑えることは可能です。

ただし、土間リフォームはDIYでは難しい部分も多いので、プロに依頼する方がよいでしょう。
プロの力を借りることで、より快適で、自分好みの空間を実現することができます。

土間収納のリフォームで暮らしを快適に

土間収納は、ただ物を収納するだけでなく、暮らしにゆとりと快適さをもたらします。
靴やアウトドア用品の収納はもちろんのこと、家族のコミュニケーションスペースとしても活躍します。
より快適な暮らしを手に入れたいなら、土間収納のある暮らしを始めてみませんか?

山根木材では、豊富な経験と実績に基づき、お客様一人ひとりにぴったりの土間リフォームをご提案いたします。
玄関周りの収納にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。

この記事を書いた人
yamane_mktg
山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

山根木材リモデリングウェブサイト

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