和風の家は日本の伝統的な住宅のスタイルを指しており、日本の気候に適した工法・材料で作られています。
現代的な住宅が増えた今では、和風住宅の件数が年々少なくなっていることから、美しい和風住宅は住宅街でも目を引く存在になるでしょう。
今回の記事では、和風の家の特徴やメリットとともに、事前に知っておくべき注意点もまとめました。
これから和風のマイホームを建てたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
和風の家の魅力・メリットとは?
和風の家には次のような魅力があります。
和風の家に興味を持っている方は、和風の家に住むことで得られるメリットを理解しておきましょう。
自然との距離が近い暮らしができる
和風の家では、庭や自然を楽しむ工夫が施されていることが多いです。
例えば、伝統的な和風住宅には庭に面した縁側や、住まいを囲むように廊下が設置されるなど室内と室外の境界線が曖昧に作られています。
そのため、室内にいながら庭や住宅周辺の自然を感じる暮らしができるでしょう。
緑豊かな地域に暮らすのであれば、和風住宅のメリットがより強調されます。
日本の気候に適している
和風の住宅は昔から日本に存在するスタイルの住まいであり、日本の気候に適しています。
特に和風住宅に用いられる木材は、湿気の多い時期の調湿機能や地震の揺れに対する強さを持っています。
また、土壁・漆喰・珪藻土にも室内の環境を過ごしやすいものに変える機能が備わっています。
和風住宅は、日本人が日本で快適に暮らす目的で作られた住宅なのです。
長く住むほど趣が出る
住宅は普段の生活の中で経年劣化が進むものですが、和風の住宅は時間の経過により変わる色味・雰囲気を趣として楽しめます。
家族の成長と同じように、家も姿を変えていきます。
また、和風住宅に積極的に用いられる自然素材の多くは、家族で手入れをすることにより美しい状態を保てます。
多くの方は住宅の経年劣化を残念に思いますが、和風住宅は家族の歴史を感じながら生活ができるのです。
他の家と差別化できる
現在建築されている住宅の多くは和風住宅ではありません。
多くの方がモダンな建築物を好むことから、建売で和風住宅を建築するメーカーは稀でしょう。
そのため、伝統的なスタイルである和風住宅は個性のある住まいとして他の家と差別化できます。
奇抜なものではなく他とは違うマイホームを建てたいと考えているのなら、和風住宅がおすすめです。
和風の家の特徴
和風の住宅の特徴には、次のようなものがあります。
壁ではなく建具で空間を区切る
伝統的な和風の家を見れば分かるように、和風住宅には壁が少なく、ふすまや障子を活用して空間を区切ります。
そのため、用途や季節に合わせて複数の部屋をつなげたり個室にしたりなどというフレキシブルな使い方が可能となります。
例えば、来客時は障子やふすまを全開にして大空間を設けるなどの手段が選べます。
住宅の南側は明るく開放的
和風住宅は建築予定地の立地に合わせて彩光・通風を考え抜いた作りです。
多くの光を取り入れ快適に過ごす目的で、住宅の南側は明るく開放的な空間として活用されます。
具体的には、縁側・茶の間・客間などが南側に位置し、反対に、北側には台所やお風呂などの水回りがまとめられます。
実用的な土間がある
室内にある靴で歩けるスペースを土間と呼び、以前は台所・作業場所・出入り口として活用されていました。
これまで来客用の玄関を土間とは別に設ける住宅が多かったものの、現在では土間を玄関として用意し、シューズインクローゼットのように活用したり趣味のスペースにしたりするご家庭が増えています。
広い土間があれば、ベビーカー・自転車・アウトドア用品などを室内に保管できます。
体に優しい畳の部屋
畳は足腰への衝撃が少なく、冬場の冷えも緩和できる体に優しい素材です。
畳の部屋にはソファを用意しなくても、そのまま座る・寝転がることができます。
さらに畳は調湿機能・断熱性能・保湿性能があり、どの季節も快適に過ごせます。
敷地を塀などで囲む
和風住宅の外構は塀で囲まれ、道路との出入り口に門を設置する場合が多いです。
住宅自体が非常に開放的な作りになるため、塀の目隠しがなければプライバシーが確保できません。
和風住宅建築時には外構も同時に計画することをおすすめします。
和風住宅の内装を考える時のポイント
和風住宅の内装を考える時には、次のポイントを意識しましょう。
自然素材を活用する
自然素材を活用すれば、高級感があり本格的な和風テイストが実現できます。
和風住宅に適した自然素材の例は次の通りです。
- 珪藻土の壁
- 漆喰の壁
- 畳
このような自然素材からは、リラックス効果も得られるでしょう。
落ち着いた伝統的なカラーを用いる
和風住宅におすすめのカラーは、日本人に馴染み深い伝統色または自然の色味のアースカラーです。
奇抜な色は避けて和風のコンセプトに合ったカラーを選びましょう。
差し色を入れたい場合は、住まいの雰囲気を壊さない程度に抑えましょう。
和風住宅の外観を考える時のポイント
和風住宅の外観の特徴は次の通りです。
特に和風の外観の住宅は少なくなってきているため、落ち着いた和風住宅は住宅地でも目を引くでしょう。
屋根の形にこだわる
和風住宅の屋根には切妻屋根・片流れ屋根・入母屋屋根・寄棟屋根などがあります。基本的にどの屋根も傾斜があります。
コストは嵩みますが、屋根に伝統的な瓦を用いるのもおすすめです。
外観に使用する素材にこだわる
落ち着いたカラーの木材を壁紙の一部や柱などに活用すると、木材の素材感がアクセントになります。
全面板張りはメンテナンスの手間がかかりますが、部分使用であれば手間を抑えることができます。
落ち着いた配色を意識する
屋根・外壁・アクセントカラー全てで落ち着いた配色を意識しましょう。
空や周囲の緑とのコントラストを考えることも大切です。
さらに、外構の玄関アプローチ・塀・門も同じ配色に合わせましょう。
失敗実例を参考とした和風の住宅を建築する際の注意点
和風住宅の建築に失敗しないためには、事前に次のような注意点を理解しておきましょう。
気密性や防音性を高める配慮が必要
和風住宅は自然との距離が近く非常に開放的であるものの、個室ごとの区切りが少ない・窓が多いなどの特徴から気密性や防音性が下がりやすいというデメリットがあります。
断熱性・気密性・防音性を高めたい場合は、断熱材や工法にこだわり和風住宅でも快適に暮らせる工夫が必要です。
目に見える部分は伝統的な素材で仕上げ、住まいの内部は最新の断熱材や気密シートを活用すると良いでしょう。
自然素材はメンテナンスコストがかかる可能性がある
自然素材は工業化製品と比較してメンテナンスコストがかかる可能性があります。
必要なメンテナンスの種類・頻度を確認しながら導入する素材を決めていきましょう。
ただし、必ずしも「自然素材を避けた方がメンテナンスが楽」だと考えるべきではありません。
例えば無垢材は年に一度の専用クリーナーでの清掃で綺麗になり、珪藻土はDIYによる部分的な塗り直しで美しい状態を長く保てます。
状態に合わせて適切なケアをすることで、工業化製品よりもリフォームまでの期間を伸ばすことができます。
和風のイメージに合わせた家具を用意する
和風の家に洋風の家具を置くと、住宅のインテリアが統一できません。
家具の活用により和風モダンな印象に仕上げることは可能であるものの、和風の雰囲気を壊さないように注意しましょう。
木の色味や全体的なバランスを見ながら、家具選びを進めましょう。
また、和風の住宅には背の高い家具よりも背の低い家具の方がマッチしやすいです。
和風の住まいが適している家族とは?
和風の住宅が適している家族の特徴は次の通りです。
- 子育て中のご家庭
- 年配の方が暮らしている
- 自然を感じながら生活をしたいと考えている
- 落ち着いたインテリアを好む
- 畳の部屋をいくつも用意したいと考えている
- 和風テイストが好き
和風住宅はバリアフリーとの相性も良く、年配の方や小さな子どもがいるご家庭に最適です。
まとめ
現代風の住宅が増えた今では、伝統的な和風住宅の方が珍しい存在になりました。
しかし、和風住宅には非常に多くの魅力があることを忘れてはいけません。
和風の住宅を建築すれば、自然を身近に感じながら快適に過ごすことができます。
その他の建築スタイルについては、こちらをご覧ください。
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