住宅リフォームには多くのコストがかかります。そのため、対象の補助金があれば積極的に利用するべきでしょう。
今回の記事では、住宅リフォームが適用される補助金として「子育てエコホーム支援事業」を紹介します。
リフォーム費用を抑える目的で補助金を探しているのなら、ぜひ参考にしてください。
子育てエコホーム支援事業とは
子育てエコホーム支援事業とは、エネルギー価格高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯を対象とした事業です。2023年9月28日に終了した「こどもエコすまい支援事業」を引き継ぐ形で、「子育てエコホーム支援事業」と名称が変更されて補助金が継続することとなりました。
高い省エネ性能がある新築住宅の建築や、省エネ性能を向上させるリフォームを対象として補助金を交付します。子育てエコホーム支援事業に該当する世帯は以下の通りです。
世帯 | 説明 |
子育て世帯 | 2004年4月2日以降に生まれた子供がいる世帯 |
若者夫婦世帯 | 夫婦のいずれかが2023年4月1日時点で39歳以下である夫婦 |
ただし、リフォームの場合は世帯の縛りがなくなります。詳しくは次の章を確認してください。
子育てエコホーム支援事業の申請期間
2024年度の子育てエコホーム支援事業の申請期間は2024年3月下旬〜予算上限に達するまで(遅くても2024年12月31日まで)になります。
工事の着工は2023年11月2日以降であり、契約日は指定されていません。戸建て住宅のリフォーム工事の完了報告は2025年7月31日までです。
リフォームで「子育てエコホーム支援事業」の対象になる方
先ほどもお伝えしたように、リフォームの場合は子育て世帯・若者夫婦世帯に限らず、子育てエコホーム支援事業の対象になります。
ここでは、リフォームの際に設定されている条件をまとめました。
リフォームする住宅の所有者であること
子育てエコホーム支援事業をリフォームで活用する際の工事発注者は、実際に該当の住居を所有して暮らしている個人または家族、賃借人、共同住宅などの場合は管理組合・管理組合法人でなければいけません。
子育てエコホーム支援事業者にリフォーム工事を依頼すること
子育てエコホーム支援事業は、事業に登録を済ませている支援事業者で実施された工事を対象としています。
なぜなら、子育てエコホーム支援事業では工事発注者ではなく支援事業者が交付申請などの手続きを代行するためです。
自由にリフォーム業者を選択できないことを知っておきましょう。
子育てエコホーム支援事業の対象になるリフォーム工事
ここでは、子育てエコホーム支援事業の対象であるリフォーム工事を一覧にしました。希望しているリフォームが該当するか確認してみましょう。
工事の種類 | 内容 |
1.開口部の断熱改修 | 開口部の熱貫流率・日射熱取得率が一定の基準以下になる改修 (内窓設置・ドア交換・ガラス交換・外窓交換など) |
2.外壁、屋根・天井または床の断熱改善 | 部位ごとに基準値以上の断熱材(省エネ基準レベル・ZEHレベル)を利用する断熱改修 |
3.エコ住宅設備の設置 | 太陽熱利用システム・節水型トイレ・高断熱浴槽・節湯水栓・蓄電池など |
上記の3種類のリフォーム工事のうち、どれか一つ以上を実施することで、子育てエコホーム支援事業の対象になります。
ただし、補助額は全ての工事を合計して5万円以上でなければいけません。
①断熱改修
開口部・屋根・外壁・天井・床の断熱改修により、住宅の省エネ性能を高めます。
ただ断熱改修を実施すれば良いわけではなく、断熱材の使用量や断熱材の区分に細かな設定があり、基準を満たさなければ補助の対象外になってしまいます。
使用した断熱材の種類を証明するために、断熱材の納品証明書や施工証明書の提出が求められます。
断熱改修の補助額は、リフォーム箇所・内容により大きく異なります。
②エコ住宅設備の設置
対象となるエコ住宅設備(太陽光発電システム・節水型トイレ・高断熱浴槽・高効率給湯器・節湯水栓・蓄電池)などを設置する際に、規定の補助金を受けられます。
それぞれの設備には一定の基準が設けられているため、事前に確認しておきましょう。
エコ住宅設備の設置では20,000〜64,000円の補助金が受け取れます。
子育てエコホーム支援事業の対象工事と同時施工で補助金が受け取れるリフォーム工事
以下のような工事も、子育てエコホーム支援事業の3種類の対象工事と同時に実施することで補助の対象になります。これらの工事は単独で実施しても補助金が得られないため、注意してください。
工事の種類 | 内容 |
子育て対応改修 | 家事負担の軽減または、防犯上の向上・生活騒音に配慮する開口部の改修工事 |
防犯性向上改修 | 防犯性が高い窓の設置など |
バリアフリー改修 | 手すりの設置・段差解消・衝撃緩和畳の設置など |
空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 | 該当のエアコンの設置 |
リフォーム瑕疵保険などへの加入 | リフォーム工事に対して国土交通省が指定する住宅瑕疵担保責任保険法人が扱う保険への加入が対象 |
①子育て対応改修
ビルトイン食器洗浄機や掃除しやすいレンジフードなどの導入により、家事効率を向上させたり生活騒音や防犯性能を向上させたりするために窓・ドアを改修する工事を指しています。
ただし、開口部の改修は事務局に登録された型番の製品のみが対象で、補助金額は設備ごとに異なります。
②防災性能向上改修
子育て対応改修の開口部工事と同じように、防犯性能向上改修の開口部のリフォームでも登録された型番の製品を導入する必要があります。
1枚あたりの窓のガラス交換で7,000円〜、外窓交換で16,000円〜の補助が受けられます。
補助額は窓のサイズにより異なるため、事前に確認してください。
③バリアフリー改修
手すりの設置や段差解消により、住宅のバリアフリー化を進めるリフォームを指しています。
衝撃緩和畳の設置リフォームのみ、登録された製品を導入しなければいけません。
補助額の目安は、手すりの設置で5,000円、段差解消で7,000円程度です。
④空気清浄機能・換気機能がついたエアコンの設置
事務局に登録された型番の製品のみが対象であり、冷房能力と設置台数によって補助額が異なります。3.6kw以上の冷房能力のエアコンであれば、1台26,000円の補助が受け取れます。
性能を証明する書類として、納品書の写しが必要です。
⑤リフォーム瑕疵保険等への加入
国土交通大臣が指定する住宅瑕疵担保責任保険法人が扱うリフォーム瑕疵保険または大規模改修工事瑕疵保険への加入が対象です。
1契約につき7,000円の補助が受けられます。
子育てエコホーム支援事業の補助額と上限額
子育てエコホーム支援事業の補助額は、対象工事ごとの合計を足したものになります。
原則として、一つの建物あたり20万円が上限であり、5万円未満の補助金は対象外になります。
補助上限額の引き上げが可能な場合
2004年4月2日以降に生まれた子どもがいる子育て世帯と、夫婦のどちらかが1982年4月2日以降に生まれた若夫婦世帯では、補助上限額が30〜60万円に引き上げられます。
該当の世帯は補助金が倍額になる可能性もあるということです。
子育てエコホーム支援事業の申請の流れ
ここでは、子育てエコホーム支援事業の申請の流れについて説明します。
子育てエコホーム支援事業は工事発注者ではなく、リフォーム業者が申請手続きを実施しなければいけません。
業者剪定時には、申請の流れをよく確認しておきましょう。
①対象リフォーム工事を依頼する事業者を探す
子育てエコホーム支援事業の公式サイトにて、支援事業者を探します。可能であれば複数の業者から相見積もりが取れると良いでしょう。
②スケジュールを確認して契約を締結
リフォーム内容を決めて申請スケジュールを確認し、工事請負契約を締結します。
③リフォーム工事と交付申請の予約
工事請負契約を実施した支援事業者は、交付申請予約をして予算を確保します。
④補助額以上の工事完了後に交付申請
リフォーム工事を開始し、交付予定額以上の工事が完了した段階で支援事業者が交付申請を実施します。
⑤工事の完了と交付決定通知の受け取り
支援事業者が交付の決定通知を受け取ります。工事発注者は支援事業者から交付決定の連絡を受けます。
⑥実績報告と補助金額の確定と交付
工事完了後に実績報告をして支援事業者が補助金を受け取り、工事発注者に補助額を振り込みます。
子育てエコホーム支援事業を活用する際の注意点
最後に、子育てエコホーム支援事業を活用する際の注意点をまとめました。
子育てエコホーム支援事業の活用を検討しているのなら、事前に確認しておきましょう。
申請作業は工事発注者ではなく支援事業者が実施する
子育てエコホーム支援事業は工事発注者である自分自身ではなく、支援事業者であるリフォーム業者が補助金の申請作業を実施します。
そのため、登録支援事業者での工事のみが対象となります。
申請について不安な点がある場合は、支援事業者に詳細を確認しましょう。
補助金の合計が5万円未満の場合は対象外になる
対象のリフォームであっても、補助金の合計額が5万円未満になる場合は補助を受けられません。
事前に自分が受けられる補助金の額を計算しておきましょう。必要であれば他の工事と組み合わせるなどの手段も取る必要があります。
期限内でも予算枠が埋まれば申し込みが打ち切られる
子育てエコホーム支援事業は、申請期限内でも予算枠が埋まれば事業自体が打ち切られてしまいます。
利用を検討している方は、可能な限り早くリフォーム内容を決めて申請まで進めましょう。
まとめ
子育てエコホーム支援事業を活用すれば、リフォーム時の金銭的負担を軽くできます。
対象の工事範囲が広く、リフォームの場合は世帯の制限もなくなることから、住宅リフォームを予定しているのなら、活用を検討するべきでしょう。
ただし、子育てエコホーム支援事業の対象は、事業に登録を済ませた支援事業者で工事を実施したリフォーム工事に限られます。
まずは近隣の支援事業者を検索し、補助金を活用したリフォームについて相談してみてください。
補助金を上手に活用すれば、費用を抑えたリフォーム工事が実現できるでしょう。
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