住み慣れた家も築年数が長くなれば、家のあちこちで不具合が出てきます。
不便に感じつつも、内装リフォームとなるとどうすれば良いか悩んでしまうこともあるでしょう。
費用がいくらくらいかかるのかも気になるところです。
リフォームをすると不具合が解消されるだけでなく、最新で快適な機能や自分好みのデザインでより暮らしやすい家にすることができます。
そこで本記事では、内装リフォームの種類や費用相場、費用を安く抑える方法、リフォームするときの注意点などを紹介していきます。
ぜひリフォームを検討する前にチェックしてみてください。
内装リフォームの種類・費用相場
内装リフォームは、家の中を一部または全部リフォームすることです。
この章では、内装リフォームにはどのような種類があり、それぞれどのくらい費用がかかるのか紹介していきます。
クロスの張り替え
クロス(壁紙)を張り替えると家の中の印象をがらりと変えられます。
目立った汚れや破損がなくても、長年住んでいるうちに少しずつ蓄積する汚れや臭いに気づかないことがありますが、クロスを張り替えることで家を清潔にリフレッシュできるでしょう。
クロスにはコストパフォーマンスの高い量産タイプと、デザイン性や機能性に優れた一般タイプがあります。
費用相場は、量産タイプが1㎡あたり約800~1,000円、一般タイプが1㎡あたり約1,000~1,500円です。
壁紙・クロスの張り替え費用や安く抑える方法については、こちらの記事をご覧ください。
フローリングの張り替え
フローリングを張り替える時期の目安は15~20年といわれています。
利用頻度の高いリビングや水回りのフローリングは劣化が早い傾向にあり、歩いたときの軋みや沈み込みがある場合、傷みや変色が目立つようになったら張り替えのサインです。
床材には、複数の板を重ねた合板に天然木やプリントシートを貼り付けた「合板フローリング」と、天然木から切り出した「無垢フローリング」があります。
費用相場は、合板が6畳あたり約5万~10万円、無垢材が6畳あたり25万円前後です。
フローリングの張り替えリフォームの費用や特徴については、こちらの記事をご覧ください。
洗面所
洗面台の耐用年数は10~20年といわれています。
家族の人数が多くて使用頻度が高かったり、こまめに掃除をしていなかったりすると劣化が早まる原因になります。
洗面ボウルのヒビや排水管からの水漏れが見られたら交換を検討しましょう。
洗面台の交換にかかる費用相場は10万~20万円ほどですが、グレードが高い製品を選ぶとさらに高くなることもあります。
また、壁紙や床の張り替えも含む洗面所全体をリフォームする場合は、20万~50万円程度かかると考えておくと良いでしょう。
洗面台のリフォーム費用やおしゃれに仕上げるポイントは、こちらの記事をご覧ください。
トイレ
トイレが古くなると、掃除しても汚れや臭いが取れにくく、また水漏れのリスクが高くなります。
古い製品と比べると、新しいものは汚れがつきにくいため手入れがしやすく、節水・節電もできるようになっています。
トイレは便器以外に、壁紙や床にも見えない汚れや臭いがつきやすい場所です。
一部だけでなく全体をリフォームすると、トイレが一新されてより快適になるでしょう。
費用相場は10万~60万円ほどです。
トイレのリフォーム費用や重視したい機能については、こちらの記事をご覧ください。
浴室
浴室には、壁や床がタイルの昔ながらの在来浴室と、パーツを組み立てた規格品のユニットバスがあります。
浴室リフォームで最も多いのは在来浴室からユニットバスへのリフォームです。
ユニットバスにすると手入れがしやすくなるほか、浴室や浴槽の暖かさを保つことができ、光熱費を抑えることにも役立ちます。
もともとユニットバスの場合も、最新の設備に交換することで断熱性能を強化できるでしょう。
費用相場は約50万~200万円です。
お風呂・浴室のリフォームポイントや交換時期については、こちらの記事をご覧ください。
キッチン
キッチンのタイプは壁に向かって設置された壁付け型や、リビング・ダイニングと向き合う形の対面型などさまざまなタイプがあります。
壁付け型は間取りを有効に利用でき、古くから日本の住宅で採用されてきましたが、近年では料理中でも家族と会話ができたりテレビを見ることができる対面型が人気です。
システムキッチンを交換するだけのリフォームか壁付け型から対面型への交換も含めるかで費用は変動しますが、費用相場は約50万~200万円です。
キッチンのリフォーム費用や安く抑える方法については、こちらの記事をご覧ください。
間取り変更
2部屋の間仕切り壁を取っ払って1つの大きな部屋にしたり、逆に間仕切りを設置して部屋を分けたりすることで間取りの変更ができます。
ほかにも、介護しやすいように廊下やトイレを広くするケースや、子ども部屋・仕事部屋を新たにつくるなど、ライフスタイルに応じてリフォームの形はさまざまです。
費用相場は約30万~100万ですが、大がかりなリノベーションや水回りの設置を行うとさらに高額になります。
和室から洋室に変更
畳は掃除やメンテナンスの手間がかかり、カビやダニが発生しやすいという点からフローリングへのリフォームが人気です。
また、子どもの成長や家族構成の変化、バリアフリーなどに対応するため和室を洋室に変更するケースもあるでしょう。
和室から洋室に変更するには、畳からフローリングへの張り替え、壁・天井の張り替え、押入れをクローゼットに、ふすまをドアに、障子をカーテンにそれぞれ変更するなどのリフォームが必要となり、費用相場は約20万~100万円です。
和室から洋室へ変更するリフォームのメリットや注意点は、こちらの記事をご覧ください。
内装リフォームの実施時期の目安
内装リフォームが必要となる時期は箇所によって異なります。
以下の表では、築年数別に実施するケースが多いリフォーム内容をまとめています。
築年数 | リフォーム内容 |
5~10年 | ・フローリングの補修 ・壁の張り替え ・天井の張り替え ・ふすまや障子の交換 |
10~15年 |
・畳の張り替え |
15~20年 | ・フローリングの張り替え ・浴室のリフォーム ・キッチンのリフォーム ・洗面所のリフォーム ・室内ドアのメンテナンス ・玄関(木製)のメンテナンス ・外壁のメンテナンス ・屋根(金属)のメンテナンス |
20年~ | ・窓のメンテナンス ・玄関(アルミ製)のメンテナンス ・屋根(瓦)のメンテナンス |
上の表はあくまで目安の一つとし、適切なタイミングでリフォームできるようにこまめにチェックしましょう。
内装リフォーム費用を安く抑えるコツ
内装リフォームにかかる費用は決して安いものではありません。
特に、故障や破損などの改修となると、予定していなかった出費なだけに家計の痛手となってしまうこともあるでしょう。
そこで、少しでもリフォーム費用を抑えるために役立つ方法を以下で紹介します。
補助金制度を活用する
国では住宅リフォームの支援制度を複数実施しています。
例えば、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」では、住宅の性能を向上させるためのリフォームに対して補助金が支給されます。
補助金額は工事費用の1/3で、リフォーム後の住宅性能に応じて限度額が設定されており、250万円が上限です。
ユニットバスへの交換や床段差の解消、間仕切り壁の設置など、幅広く対象工事が設定されています。
国以外にも各自治体が実施している制度もあるため、事前に調べてみましょう。
リフォームはできるだけまとめて行う
リフォームの箇所が増えるとその分予算は増えますが、部分的なリフォームを繰り返すとその都度人件費や施工費がかかるため、まとめて行うほうが結果的に費用を抑えることにつながります。
特に浴室、トイレ、洗面所など配管工事を伴う水回りのリフォームはまとめて行うと良いでしょう。
また、どこか一部をリフォームをするときには、ほかにも時期的にリフォームが必要な箇所がないか確認することをおすすめします。
複数社に相見積りをとり比較検討する
1社に絞って見積りをとると内容や金額が妥当かどうかの判断が難しいため、複数社に見積りを依頼するようにしましょう。
比較検討することで無駄な工事を省き、適正なリフォーム費用で行えるようになります。
ただし、安いという理由だけで選ぶと雑な工事や追加工事で結果的に損をしてしまう可能性もあります。
少なくとも2~3社から見積りをとって工事の相場を知り、誠実な対応をしてくれる業者を選びましょう。
内装リフォーム事例
内装リフォームをする目的は、改善したいことや暮らしている方の事情によってそれぞれで、工事内容も異なります。
ここでは、山根木材で実際にリフォームを行った事例を4つ紹介するので、リフォームする際の参考にしてみてください。
事例① 二世帯住宅から一世帯へ暮らし方を変えた家
二世帯住宅から一世帯住宅にしたことで、空いてしまった空間を有効活用するためにリフォームした事例です。
耐震・断熱などの性能を強化するリフォームと併せて間取りやキッチンも変更しました。
和室をリビングダイニングに変更し、広々とした開放的な空間に。
また、リビングダイニングにスペースが生まれたため、壁付け型だったキッチンをオープンキッチンに変更しました。
1階での生活を中心とする間取り変更を行い、快適かつ健康な暮らしを実現しています。
事例② こだわりの詰まったキッチン収納
キッチン収納を変えようと家具屋を巡ってもなかなかイメージと合うものが見つからず、オーダーメイドでカスタムした事例です。
使用する素材や色味、デザインを打合せしながら決めていき、思い通りのキッチン収納が仕上がりました。
カップボードの裏にカーキ色のアクセントクロスを採用するなど、こだわりが詰まっています。
収納の雰囲気にぴったり合うシステムキッチンに変更し、キッチンが一新されました。
事例③ 温もりを生む家
建て替えから40年程経ち、廊下や水回りが劣化してきていたため、風呂、トイレ、洗面所、キッチン、玄関などのリフォームと併せて間取りも変更した事例です。
以前はリビングとダイニングキッチンが北側に位置しており、すぐ近くに土間があったため暗くて寒い空間となっていました。
リビングダイニングを広くまとめて南側に間取り変更したことで、明るくぬくもりの感じられる空間になっています。
また、間取り変更によって和室2部屋から洋室4部屋に増やすことができました。
事例④ 身内が集まり寛げる家
築80年の古民家に新しい命を吹き込んだリフォーム事例です。
広すぎる間取りで使いにくく、維持管理の負担もかかるため減築しました。
和室がいくつも続く間取りから、広く開放的なリビングとダイニングを中心とした間取りに変更しています。
壁紙やシステムキッチンなどは白を基調としたものに変え、古くて暗い雰囲気だった家の中が明るくおしゃれになりました。
仏間も畳から板の間に変え、手入れしやすくしています。
昔の面影を伝えながら家を再生する、新しい形のリフォーム事例の一つです。
内装リフォームする際の注意点
内装リフォームは、施工内容によって費用が高額になったり工期が長くなったりすることもあります。
工事をしてから後悔することがないよう、以下のような点に注意しましょう。
マンションの場合、事前に管理会社に確認する
一戸建ての場合は土地や建物がすべて自分の所有物となるため、どのようなリフォームを行うにも自由です。
しかし、マンションの場合、共用部分などはマンションの住民全体での所有物となるため、勝手にリフォームすることができません。
専有部分であってもリフォームによって建物全体に影響が出る可能性がある箇所は、リフォームが制限されていることがあります。
リフォームする前に、管理規約を確認したり管理会社に問い合わせたりして、希望する工事が可能かどうか調べましょう。
事前に申請手続きが必要な場合が多いので、早めに準備することをおすすめします。
カタログだけでなくサンプルで確認する
クロスやフローリング、建材などを選ぶときにカタログを見ただけで決めてしまうと、施工後に後悔することがあります。
質感や色、雰囲気は写真だけでは伝わりにくく、実際に見てみたら想像していたものと違った、ということも少なくありません。
工事のやり直しで追加費用をかけないようにするためにも、ショールームに行ってサンプルを確認しましょう。
モデルハウスなど、自分が選んだ素材が実際に使われている家を見るのもおすすめです。
内装リフォームの実績が豊富な業者に依頼する
リフォーム業者には専門分野や得意とする工事があります。
リフォーム専門業者、ハウスメーカー、設計事務所、工務店など、それぞれの強みや得意なジャンルと自分が依頼するリフォームの内容が合うか、確認することが重要です。
ホームページ等でリフォームの施工実績を確認すると、希望するリフォームを実現できるかイメージしやすくなるでしょう。
実際に依頼したときに、最適な提案をしてくれる可能性も高くなります。
工事日程や内容を事前に把握しておく
内装リフォームの工事の規模や範囲によっては、仮住まいが必要になることがあります。
また、引越しするほどではなくとも、大きな家具や荷物などを移動させなくてはならないこともあるでしょう。
工事日程を把握して、延期することがないように準備を進めておくことが大切です。
また、工事期間中にエアコンなどの空調機器を使用できないこともあります。
リフォームの内容によっては、暑さ・寒さが厳しい時期は避けたほうが良いでしょう。
まとめ 費用を抑えて内装リフォームするにはリフォーム業者選びも重要
内装リフォームをすると、より快適な機能やお気に入りのデザインに囲まれた暮らしが実現できます。
しかし、希望を叶えるためにはそれなりの費用がかかるほか、トラブルを未然に防ぐために注意しておかなければならない点があるなど、リフォーム業者としっかり打合せすることが重要です。
山根木材グループは広島に根ざして100年以上のハウスメーカーで、これまで1万件以上の施工実績を誇ります。
住む方のライフスタイルや時代に合わせた「暮らしづくり」を提案をしていますので、内装リフォームを検討している方はぜひお気軽にご相談ください。
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※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。