古くなったキッチンの床をリフォームで新しくすれば、家事をする時間が快適になり、毎日のお料理がもっと楽しくなります。
しかし、さまざまな床材があり、どれを選べば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
そこでこの記事では、キッチンの床材の選び方や、主な床材のメリット・デメリットを徹底比較していきます。
また、床のリフォームにかかる費用相場や、山根木材が手掛けた実例もあわせてご紹介します。キッチンの床のリフォームを検討している方はぜひ参考にご覧ください。
キッチンの床材を選ぶ際のポイント
キッチンの床材を選ぶ際に意識したいポイントは、次の4つです。
- 汚れにくく掃除しやすい
- すべりにくい
- 疲れにくい
- リビングの雰囲気に調和する
- 耐久性がある
以下で詳しく解説していきます。
汚れにくく掃除しやすい
水滴や油などさまざまなものが落ちるキッチンの床は、家の中でも汚れやすい場所です。
そのため、汚れがサッと拭き取れる素材や目地が少なく掃除しやすい床を選びましょう。
シミになりにくい素材を選ぶことも大切です。
掃除の手間を軽減し、いつも清潔なキッチンを保つことができます。
すべりにくい
キッチンの床は、冷蔵庫から食材を出したり、シンクで洗い物をしたり、配膳したりと頻繁に歩く場所です。
また、包丁やガラス食器など、落とすとケガをするものを扱う場所でもあります。
滑りにくい床材を選ぶことで家事の効率もアップし、快適なキッチン空間になります。
疲れにくい
キッチンは長時間立つ場所なので、足への負担を軽減できる床材を選ぶのもポイントです。
硬い床材は足や腰に負担がかかりやすくなるため、クッション性のある素材を選ぶのがおすすめです。
また、冬場は床から冷気が伝わってきて足元が冷えるため、床暖房対応や冷えにくい床を検討しましょう。
リビングの雰囲気に調和する
キッチンの床材を選ぶ際には機能性も大切ですが、見た目を大きく左右するデザイン性にもこだわりたいところ。
リビングやダイニングと統一感を持たせると、空間全体が美しくまとまります。
もし、キッチンだけ床材をリフォームするなら、システムキッチンや壁、床との調和を重視して選ぶとよいでしょう。
耐久性がある
キッチンでは食器や鍋などを落としてしまうことがあり、床が傷つく可能性があります。
また、頻繁に行き来する場所ですので、床材には大きな負担がかかります。
そのため、耐久性に優れた床材を選ぶことで、美しい状態を長く保つことができるでしょう。
主なキッチンの床材のメリット・デメリットを徹底比較
キッチンの床材にはさまざまな種類があり、それぞれに違った特徴があります。
ここでは、床材の種類ごとに分けて、メリット・デメリットをご紹介していきます。
ぜひ自宅の床材を選ぶときの参考にしてください。
フローリング
フローリングは、住宅の床材として最も一般的です。
木材特有の木目がリビングやダイニングなど他の部屋との一体感を生み出し、温かみのある空間を演出してくれます。
ただし、フローリングは水に弱いので、キッチンの床材に選ぶ場合には防水加工や防汚加工が施されたものを選びましょう。
また、水滴や汚れがついたらすぐに拭き取るなど、こまめなケアが必要です。
メリット | デメリット | |
無垢フローリング | ・天然木ならではの自然な風合い | ・傷やシミがつきやすい |
複合フローリング | ・耐久性が高く水にも強い ・お手入れが楽にできる ・他の床材に比べて安価 |
・無垢に比べて風合いが劣る |
フローリングには、無垢フローリングと複合フローリングの2種類があります。
無垢フローリングは、一枚板の天然木でできた床材です。
木目の美しさが魅力ですが、傷つきやすく水に弱いという性質もあります。
そのため、キッチンで使う場合にはこまめなお手入れが欠かせません。
一方、複合フローリングは、木の模様を印刷したシートや薄い木の板を合板の上に貼り付けて作った床材です。
耐久性が高くて水に強いので、お手入れが楽にでき、価格も比較的安定しています。
クッションフロア
クッションフロアはビニール素材で作られたシート状の床材で、水に強いのが特徴です。
水を使うキッチンでも安心して使うことができ、さっと拭くだけで汚れが落ちやすいので、掃除の手間も省けます。
抗菌加工や防汚加工がされているものを選ぶとさらにお手入れしやすく、清潔な状態を長く保つことができます。
また、柔らかく弾力性があるので食器を落としても割れにくく、長時間立っていても疲れにくいのも嬉しいポイントです。
デザインも豊富にあり安価なので、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
ただし、耐久性がそれほど高くないのがデメリットです。
お鍋や包丁などを落としたときに傷がついてしまったり、表面が剥がれてしまったりすることがあるので注意したいところです。
また、長年使い続けると色あせや変色が起こりやすいので、定期的な張り替えを検討する必要もあります。
メリット | デメリット |
・耐水性に優れている ・水拭きでさっと汚れが落ちる ・食器を落としても割れにくい ・長時間立っていても足腰に負担がかかりにくい ・他の床材と比べて安価 ・デザインが豊富 |
・耐久性が低く、傷がつきやすい |
クッションフロアの詳しい情報については、こちらをご覧ください。
フロアタイル
フロアタイルは、木目や石目など、さまざまな素材の見た目を再現したビニール製のタイルです。
美しい見た目だけでなく、水に強く、傷つきにくいなど、実用性に優れているのがメリットです。
また、フロアタイルをキッチンの床に敷けば、高級感あふれる空間を演出してくれます。
さらに、傷や汚れに強くてお手入れも簡単なので、美しい状態を長く保つことができます。
フロアタイルは、デザイン性が高くお手入れが簡単というメリットがある一方で、施工が難しいというデメリットもあります。
もし施工が不十分な場合、剥がれたり、水が入ってしまうなどのトラブルが起こる可能性があるため注意が必要です。
特に、水を使うキッチンの床の場合、継ぎ目から水が浸入すると床下を傷める原因につながります。
フロアタイルを長持ちさせたいのであれば、床材のリフォームに長けた専門業者に依頼することをおすすめします。
メリット | デメリット |
・見た目が美しく高級感がある ・傷や汚れに強い ・お掃除が楽にできる |
・施工に専門知識や技術を要する |
タイル
陶磁器で作られているタイルは、その美しい見た目と高い機能性が魅力の床材です。
高級感があり、空間を格段にグレードアップさせてくれます。
実際に、高級ホテルやオフィスビルなどのエントランスに多く採用されています。
また、水に強く、汚れが染み込みにくいので、キッチンや浴室など水を使う場所にも最適です。
理想の空間作りを叶えてくれます。
表面がつるっとしているので、さっと拭くだけで汚れが落ち、薬品にも強いのでお手入れが簡単なのもメリットです。
さらに、デザインが豊富にあるところも魅力的なポイントです。
部屋の雰囲気や好みに合わせて選ぶことができるので、自分好みのキッチン空間を実現できます。
ただし、タイルの目地部分には汚れが溜まりやすく、カビも生えやすいので、こまめなメンテナンスが必要です。
また、硬い素材なので食器などを落とした際に割れやすかったり、冬場は他の床材に比べて冷たく感じたりすることもあります。
メリット | デメリット |
・見た目が美しく高級感がある ・防水性が高い ・デザインが豊富 ・汚れが染み込みにくい |
・他の素材と比べて価格が高い ・継ぎ目に汚れが溜まりやすい ・お皿を落とすと割れやすい ・底冷えしやすい |
コルクタイル
コルクタイルは、樫の木の樹皮を圧縮して作られた自然素材の床材です。
表面には強化コーティングが施されており、ワインのコルク栓にも使われるほど高い耐水性を誇ります。
そのため、キッチンの床材に使用した場合であっても、水濡れを気にせず使用できます。
また、しっとりとした優しい肌触りも魅力です。
滑りにくく、長時間立っていても疲れにくいので、キッチンや洗面所など水まわりの床材に向いています。
さらに、衝撃や音を吸収する優れた断熱性・遮音性も持ち合わせているため、小さなお子様やご年配の方と暮らすご家庭や、静かな環境で過ごしたい方にもおすすめです。
デメリットとしては、紫外線による変色や傷つきやすさや汚れやすさなどが挙げられます。
直射日光が当たる場所では変色しやすく、重いものを置くとへこむことがあるため気をつけたいところです。
劣化をそのままにしていると傷んだ部分に汚れが溜まりやすくなるので、定期的なお手入れが必要となる場合もあります。
メリット | デメリット |
・耐水性に優れている ・滑りにくい ・長時間立っていても足腰に負担への負担が少ない ・お皿を落としても割れにくい ・遮音性に優れている |
・紫外線による変色が起こりやすい ・傷や汚れがつきやすい |
クッションフロアとフロアタイルはどちらを選ぶ?
キッチンの床材として人気のクッションフロアとフロアタイルは、どちらも塩化ビニール素材で作られていますが、見た目や特徴が異なります。
クッションフロアは一枚のシート状で、デザインが連続していて継ぎ目がありません。
柔らかく、足触りが良いのも特徴です。
一方、フロアタイルはタイル状になっているため、一枚一枚の間に継ぎ目があります。
まるで本物のタイルのような見た目を楽しめるのが魅力ですが、クッションフロアに比べると質感が硬く、長時間立っていると足腰に疲れを感じやすい場合も。
耐水性に関してはどちらも同じくらい優れているので、水拭き掃除が可能です。
しかし、フロアタイルはタイルの継ぎ目から水がしみ込む可能性があるので、大量の水をかけたり、洗剤を直接かけたりするのは控えましょう。
キッチンの床を張り替える費用
4畳(約7㎡)の床を張り替える場合の一般的な費用相場は以下の通りです。
- 無垢フローリング: 16万円~
- 複合フローリング: 10万円~
- タイル: 18万円~
- フロアタイル: 10万円~
- クッションフロア: 8万円~
これらの価格は、既存の床を撤去し、新しい床材を施工する際の目安です。
フローリングの種類やタイルのデザインによって価格は変動します。
また、床の形状や広さによっても費用は変わってきます。
より正確な費用を知りたい場合は、リフォーム業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
複数の業者から見積もりを取ることで、相場を把握し、比較検討することが可能です。
また、見積もりをとる際、施工後の保証内容や、アフターサービスについても確認しておくと安心です。
キッチンの床リフォームは、住まいの印象を大きく変えることができます。
プロの意見も参考しながら、費用対効果を考慮し、ご自身に合った床材を選びましょう。
フローリングの張り替え費用の詳細については、こちらをご覧ください。
マンションの床リフォームの費用については、こちらをご覧ください。
【素材別】キッチンの床のリフォーム実例
山根木材では、キッチンの床のリフォームを数多く手がけてきました。
そこで、これまでに手がけたリフォームの中から厳選した4つの事例を、床材の種類ごとに分けてご紹介していきます。
フローリングのキッチンの実例①
LDKの床を足触りが心地よい無垢フローリングに統一することで、温もりと一体感のある空間へ一新。
また、キッチンスペースの一角に家族用のクローゼットを取り入れ、家族分の衣類や靴などをすっきり収納できるようにしています。
さらに、リフォームによって脱衣室からキッチンへのスムーズな動線も確保しました。
それにより、家の中をぐるりと巡れる快適な回遊動線を実現しています。
フローリングのキッチンの実例②
抗菌・抗ウイルス加工のフローリングへリフォームすれば、キッチンをいつも清潔に保つことができます。
キッチン以外にも、家族が集うリビングや洋室の床にも抗ウイルス対応フローリングを採用しました。
また、ウィルスを室内に持ち込まないよう、玄関横に設置するなど工夫しています。
抗ウイルス対応フローリングで、安心と美しさを両立したリフォームは、小さなお子様やご年配の方と暮らすご家庭におすすめです。
フロアタイルのキッチンの実例
既存のフローリングの上からわずか3mmのフロアタイルを重ねるだけで、キッチン空間を刷新することができます。
また、施工したフロアタイルは厚みが薄いため、段差が気になりにくいのもよいところです。
さらに、既存のフローリングを剥がす工事が必要ない分、工事時間が短くなり、費用も安く抑えられます。
水に強いビニル素材なのでお手入れも簡単。
「工期やコストをなるべく抑えつつ掃除の手間も省きたい」そんな欲張りを叶えたい方におすすめです。
クッションフロアのキッチンの実例
経年劣化で傷んだキッチンの床を、水に強いクッションフロアにリフォームしました。
隣接するダイニングとの一体感を出すために、木目調のクッションフロアを採用。
まるで最初からそこにあったかのように自然な仕上がりになり、美しい空間へと生まれ変わりました。
また、柔らかく足触りの良いクッションフロアに変更したことで、足腰への負担も軽減されるのも嬉しいポイントです。
キッチンの床をリフォームで快適に
キッチンの床をリフォームする際には、今回の記事でご紹介した選び方のポイントや素材ごとのメリット・デメリットを理解しておくとよいでしょう。
耐水性やお手入れの楽さ、デザインなどさまざまな点に注目しながら、ライフスタイルや好みに合わせて選ぶことが大切です。
床材選びで迷ったら、キッチンの床リフォームを豊富に手がける山根木材にぜひご相談ください。
豊富な種類の床材の中からお客様にぴったりの素材を厳選し、ライフスタイルに合わせた快適なキッチン空間をご提案いたします。
※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。