パントリーとは?メリット・デメリットや家事動線について

  • 作成日:2023/11/06
  • 更新日:2024/09/10
  • 編集者:山根木材メディア編集部
パントリーとは?メリット・デメリットや家事動線について

パントリーとは、キッチン周辺またはキッチンの一角に用意する収納庫のことを指しています。
パントリーがあれば、食材はもちろん日用品の買い置きもまとめて整理しやすくなります。

共働き世帯が増えて家事の効率化が求められる今では、多くの家庭がパントリーを設置しています。

今回の記事では、パントリーを設置するメリットとデメリットについて詳しく説明します。
住まいの建築を考えているのなら、ぜひ参考にしてください。

パントリーとは

パントリー①

パントリーとは本来ホテルの厨房付近に設けられた配膳室を指す言葉でしたが、現在は家庭に設置される食品・食器・調理道具・その他の日用品などの収納庫の名称にも使われています。

個人宅にある大半のパントリーは、キッチン周辺またはキッチンの一角に位置します。

パントリーと倉庫との違いは、主に食品の収納庫であること・キッチン付近に作られることです。
また、パントリーは常温であるため、冷蔵保存が必要な食品は扱えません。

パントリーの種類

パントリーにはさまざまな種類があります。自宅に用意できるスペースのサイズと使い勝手を考えた上で、自分に適したパントリーの種類は何か考えてみてください。

個室型

個室型パントリー

個室タイプになっているパントリーは生活空間とパントリーを完全に分離可能なため、生活感が出にくいというメリットがあります。
ただしキッチンと一体型になっていないことから、物の出し入れに手間を感じる方もいるようです。

個室型のパントリーを導入したいと考えているのなら、ドアではなく引き戸をつけると良いでしょう。
引き戸であれば、パントリーの出入りの手間を最小限に抑えられます。

オープン型

オープン型パントリー

扉が設置されていないタイプの半個室のパントリーをオープン型と呼びます。
キッチンから出入りがしやすくキッチンの延長のような使い方ができるため、食品や食器などを置くスペースにもなります。

ただし、出入り口の位置によってはパントリーの中がリビングから見えやすくなり、生活感が出てしまいます。
オープン型のパントリーを設置する際には、使い勝手だけでなく出入り口の位置にも気を配ってください。

壁面収納型

壁面収納型パントリー

キッチンの壁面を活用したパントリーが壁面収納型です。パントリーを設置するスペースが設けられない場合でも限られたスペースを有効活用可能で、物の出し入れもスムーズに進みます。

ただし、扉のない壁面収納は生活感を隠すことが難しく、バスケットを活用する・普段から整理整頓を心がけるなどの工夫が必要です。

また、大型家電などの大きなものは収納できません。
壁面収納型のパントリーでも引き戸を設ければ、生活感を隠しやすくなります。

キッチンの重要性と家事動線

マイホームを建てようと思った時に、多くの方がキッチンを重要なポイントだと考えます。
なぜならキッチンは毎日料理を作るだけでなく、家族が集まりコミュニケーションを取る場所だからです。

特にキッチンとリビングダイニングが直結している間取りの場合には、キッチン周辺は家族が最も多くの時間を過ごす場所にもなります。
毎日の家事負担を抑えるためにも、キッチンとキッチンを中心とした家事動線を重要視する必要があります。

パントリーはキッチン収納の延長として、キッチンの使いやすさを左右する存在です。

住宅にパントリーを設置するメリット

パントリー③

住宅にパントリーを設置するメリットにはさまざまなものがあります。
特に買い置きが多く片付けに苦手意識がある方こそ、パントリーの設置を考えるべきです。

常温保存可能な食品や日用品を買い置きできる

キッチン収納に収まる食品の量は限られていますが、パントリーがあればより多くの食品や日用品を買い溜めできます。

特にこまめに買い物に行く時間が用意できない方や、商品が値引きされているタイミングでまとめ買いをしている方は、パントリーがあるととても便利です。
また、買い置き食材や日用品は災害発生時に役立つ場合もあります。

キッチンが散らかりにくくなる

限られた収納を工夫して使うことも大切ですが、多くの方にとってキッチンの収納不足はストレスの元でありキッチンが散らかる原因にもなります。
置く場所がなく食品が無造作に置かれるような状態では、家事効率も下がってしまいます。

パントリーがあれば、余裕を持って多くの食品や日用品を収納できます。
また、いつも整った美しいキッチンが保ちやすくなるため、突然の来客に慌てることもなくなります。

収納したものを探しやすい

パントリーで適切に食品や日用品を分類・整理しておけば、収納したものがすぐに見つけられます。
必要なものが見つからずに家事の手を止めたり、同じものを何度も購入してしまったりすることもありません。

収納力が上がり食品が管理しやすくなるため、いつの間にか買い置きの賞味期限が切れてしまうような問題も防げます。

キッチン収納を追加で購入する必要がない

キッチンの収納が足りていない・使いにくいと感じてキッチン収納を買い足すと、キッチンが狭くなったり部屋のインテリアが損なわれたりする恐れがあります。

十分な収納力を持つパントリーがあれば、キッチンはもちろんリビングにも追加の収納を用意する必要はありません。
収納の購入にかかる費用も抑えられます。

家族構成が変化しても収納が不足しない

パントリーがなくても収納は足りていると考えている方でも、今後家族構成が変化する可能性があります。住まいは何世帯にも渡り住み継がれるものです。

子供が増える・孫が暮らすなどの家族構成の変化はもちろん、新しい調理家電にチャレンジしたくなる・頻度の高い買い物が難しくなるなど、必要な収納の量は日々変化します。

そのため、住宅の収納には常に余裕を持つ必要があります。
パントリーを用意しておけば、住宅建築後の家族の変化に対応しやすくなります。

住宅にパントリーを設置するデメリット

パントリーを設置すれば家族は多くのメリットが得られるものの、一定のデメリットもあることを理解しなければいけません。
メリットとデメリットを比較して、自分が重要視するべき点は何か考えてみてください。

設計・建築コストが余分にかかる

大幅なコストアップになることはありませんが、パントリーの設置には多少の費用がかかります。
パントリーの中に造り付けの棚などを付ける場合は、機能にこだわるほど必要な費用が増えていきます。

自分が本当に求めている収納は何か考えながら、パントリーの設計を進めてください。

スペースを確保する必要がある

住宅によってはパントリーのスペースを確保することが難しい場合もあります。
限られた面積をいかに上手く使うのかを考えてパントリーのサイズを決める必要があります。

パントリーのせいでキッチン全体またはリビングが狭くなってしまう状態の時には、ウォークインタイプではなく壁面収納型のパントリーの導入も検討するべきです。

物が増えすぎる

パントリーがあるからといって収納を整理せずに買い置きが増え過ぎると、パントリー収納も溢れかえってしまいます。

また反対に、パントリー自体の使い勝手が悪い場合は、パントリーが使われないままになる可能性があるります。
何をどのように収納するのか考えない状態で、安易にパントリーを作ることは避けるべきです。

アクセントクロスが印象的なパントリーの実例

花柄のアクセントクロスが印象的なパントリー

アクセントクロスはパントリーの壁に装飾的な要素を加えることができ、空間全体のデザインを高めてくれます。

この花柄は色彩と模様が豊かで、パントリーの壁を鮮やかに彩っています。これにより、空間全体が生き生きとした印象を与えます。

こちらのパントリーを設置した施工実例では、木をふんだんに使った明るい内装や、生活導線を意識した水回りなど、参考になる写真が沢山紹介されていますので、ぜひ参考にしてみてください。

パントリーを自宅に設置する時に知っておくべきポイント

パントリー②

パントリーを自宅に設置しようと考えているのなら、次のポイントを理解しておきましょう。
自分に最適なパントリーが用意できれば、普段の暮らしをより便利なものに変えられます。

玄関〜キッチンの家事動線を考える

パントリーの理想的な位置は、キッチンから出入りしやすく買い物した物を運びやすい場所です。
ほんの少しの距離でもキッチンからパントリーが離れると、家事の手間が増えると感じるでしょう。

また、買い物した荷物を最短距離でパントリーに運べるようにすれば、買い物後の片付けも楽になります。
ウォークインタイプのパントリーなら、出入り口を2つ設置して玄関とキッチンの両方から行き来できると良いでしょう。

家事効率の良い間取りについては、こちらの記事をご覧ください。

どのように使うかを事前に考えておく

闇雲に「収納を増やしたい」という考えだけでは、自分に最適なパントリーが作れません。
具体的にパントリーに何を・どの程度収納するかを事前に考えておく必要があります。

「〇〇置場」を決めるのは良いですが、パントリーには可変性も求められます。
家族構成や子どもの成長に合わせて買い置きするものも変わるため、高さを変えられる棚や位置を自由に変更できるバスケット・ボックスなどを活用すると良いでしょう。

パントリーにはあまり細かな制限を設けず、常に収納を変化させられるようにしてください。

建築費用を抑えたいのならパントリーの内装にこだわらない

パントリーの内装にこだわると、パントリーそのものに多くの費用がかかってしまいます。
建築費用を抑えたいのなら、簡易の棚だけを設置してもらう・スペースだけを用意して棚は自分で購入するなどの工夫が必要です。

棚の購入には別途費用がかかるものの、パントリー収納を全体的に見直したいと考えた時にリフォームの必要がなく、棚を買い替えるだけで希望の収納に変えられます。

まとめ

パントリーはキッチン付近またはキッチンの一角にある収納庫のことで、食品・調理家電・日用品などを収納します。
パントリーがあればキッチンが散らかりにくくなり、多くの食品や日用品の買い置きができるようになります。

さらに、リビングで必要なものや簡単な掃除道具など、さまざまなものの収納にパントリーが活用できます。
家事効率を上げて常に散らかりにくい暮らしを実現するために、パントリーがとても役立ちます。
自分に適したパントリーのタイプや内容について、検討することが大切です。

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この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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