現在暮らしているマンションのリフォームを考えている方・リフォームを前提としてマンションを購入する方は、マンションリフォームに活用できる補助金や助成金の制度を知っておくと良いでしょう。
今回の記事では、マンションリフォームの費用相場と、対象になる補助金・助成金をまとめました。
マンションをリフォームする予定がある方は、必要な費用のみでなくコストダウンの方法も知っておきましょう。
補助金・助成金を活用すれば、費用負担を抑えたリフォームを実現することができます。
マンションリフォームに必要な費用その相場
マンションのリフォームは一戸建てのリフォームと手法が多少異なるものの、同レベルのリフォーム費用が必要です。
ここではマンションリフォームの費用相場を表にしました。
リフォーム内容 | 費用相場 |
内装全体 | 80~150万円 |
内装全体+設備の交換 | 180〜450万円 |
内装全体+設備の交換+間取りの変更 | 300〜700万円 |
スケルトンリフォーム | 700〜1,500万円 |
スケルトンリフォームとは、住宅の骨組み以外の天井・床・壁・などを全て取り払い、住宅を作り直す大掛かりなリフォームです。
スケルトンリフォームをすれば、新築マンションのような仕上がりになります。
スケルトンリフォームについては、こちらの記事で詳しく説明しています。
マンションリフォームには外観の手入れやリフォームが必要ないものの、大規模な工事であれば高額な費用がかかります。
また、マンションのリフォームでは近隣に配慮した工事が必要になります。
マンションリフォーム時の騒音トラブルの予防については、こちらの記事で詳しく説明しています。
中古マンションリフォーム時に使える補助金の種類
マンションリフォームが対象になる補助金には次の5種類があります。
制度の名称 | 特徴 | 補助・助成額 |
子育てエコホーム支援事業 | エコ設備の設置・断熱リフォーム工事が対象 ※リフォームの場合は子育て世帯・若夫婦世帯に限らない |
~20万円 (引き上げ措置あり) |
介護保険 | 要介護認定にて要介護/要支援認定を受けた方が対象であり、利用者が生活をする住宅に限る | 工事費上限20万円 (利用者の所得に応じて自己負担額が異なる) |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | インスペクションの実施と維持保全計画・履歴の作成が必要 さらに工事後に耐震性・劣化対策・省エネルギー性が確保されている |
〜100万円 (引き上げ措置あり) ※認定長期優良住宅の場合は〜200万円 |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | 15%以上の省エネ効果が見込まれる高性能建材の使用 | 〜15万円 (補助対象経費の3分の1以内) |
地方自治体の補助金・助成金 | 地方自治体により異なる | 地方自治体により異なる |
子育てエコホーム支援事業
「子育てエコホーム支援事業」は、住宅購入時とリフォーム時の両方が対象となる補助金制度であり、リフォームの場合は対象者を子育て世帯と若夫婦世帯に限定しません。
対象になる工事は下記のリフォームのいずれかです。
- 開口部の断熱改修
- 床・天井・壁などの断熱改修
- 節水型トイレなどのエコ設備の設置
上記のリフォームのうち1種類以上を選択することで、次のようなリフォームも補助の対象になります。
- 子育てしやすい住宅への改修
- 家事の効率化効果が得られる改修
- バリアフリー化を目的とした改修
- 換気機能付きエアコンの設置
- リフォーム瑕疵保険への加入
補助額の上限は20万円までですが、工事発注者が2004年4月2日以降に生まれた子どもがいる子育て世帯または、夫婦のどちらかが1982年4月2日以降に生まれた若夫婦世帯の場合には、上限額が60万円まで引き上げられます。
また、申請作業は工事発注者ではなく「子育てエコホーム支援事業」の支援事業者が実施するため、登録済みの業者にリフォームを依頼する必要があります。
「子育てエコホーム支援事業」については、こちらの記事を参考にしてください。
介護保険
介護を目的として住宅のバリアフリー化を進める場合には、リフォームにかかった費用の一部が介護保険で賄えます。
介護保険の対象になる条件は以下の通りです。
- 利用者が認定調査の結果、要介護または要支援認定を受けている
- 転倒防止策など介護・支援を目的としたリフォームである
- 利用者が該当の住宅に暮らしており介護保険証に記載された住所と同一
介護保険で受け取れる住宅改修費支給限度額は20万円であり、利用者の収入に応じて自己負担額が異なります。
また、要介護等状態区分の段階が3段階以上上がった時には、再度20万円までの補助が受けられます。
介護保険の対象になる主なリフォームの内容は以下の通りです。
- 室内の段差の解消
- 転倒防止を目的とした手すりの設置
- 滑りやすい床の改修
- 開き戸から引き戸への変更
申請時には、ケアマネージャーを通して必要書類を用意しましょう。
介護リフォームについては、こちらの記事を参考にしてください。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、住宅の寿命を長くしたり省エネ化を進めたりするリフォームを対象とした事業です。
事業には細かな条件があるものの、得られる補助金が最大250万円に設定されています。
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の活用には、以下の条件を全てクリアする必要があります。
- リフォーム工事前にインスペクションを実施し、維持保全計画・リフォーム履歴を作成する
- リフォーム工事後に必須項目(構造躯体等の劣化対策・耐震性・省エネルギー対策)の性能基準を満たす
- 三世代同居対応改修工事・子育て世帯向け改修工事・防災性の向上改修工事・レジリエンス性の向上改修工事のいずれかを満たす
- 住戸面積の確保・居住環境・維持保全計画の選定の要件に適合する
インスペクションとは、既存住宅状況調査技術者が実施する建物状況調査のことです。
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」では100万円〜250万円の補助金を受け取れます。
具体的な補助額は以下を参考にしてください。
タイプ | 評価基準型 | 認定長期優良住宅型 |
補助限度額 | 100万円 | 200万円 |
また、下記の区分に該当するご家庭は、評価基準型の場合150万円まで、認定長期優良住宅型では250万円まで補助限度額が引き上げられます。
- 三世代同居対応改修工事の実施
- 若者または子育て世帯
- 既存住宅の購入者が実施するリフォーム
- 一次エネルギー消費量を省エネ基準比-20%にする工事
補助金の申請はリフォーム業者が実施するため、まずはリフォーム業者へ相談しましょう。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」では、エネルギー消費効率の改善と低炭素化を目的として断熱リフォームに補助金を交付しています。
※予算上限に達し次第、受付が終了しますので早めの申請をおすすめします。
支援内容は断熱材・窓などの住まい全体の断熱改修を実施する「トータル断熱」と、居間をメインに断熱改修を行う「居間だけ改修」の2種類です。
設定されている条件は以下を参考にしてください。
- トータル断熱:15%以上の省エネ効果が見込まれる改修率を満たす高性能建材を用いる
- 居間だけ断熱:居間に高性能建材を用いる
集合住宅の補助金上限額は15万円であり、玄関ドアの改修も実施する際には20万円までの補助が受けられます。ただし、補助金上限額は補助対象経費の3分の1以内です。
補助金の上限額は、トータル断熱・居間だけ断熱のどちらも同様です。
地方自治体の補助金・助成金
お住まいの地域の自治体に独自の補助金・助成金制度が設けられている場合もあります。
細かな条件が設定されておらず、誰にでも使いやすい制度が存在する可能性も考えられるため、直接自治体に確認してみましょう。
マンションリフォームに活用可能な減税措置もある
マンションリフォームによって所得税や住民税の軽減措置が受けられることもあります。
例えば、耐震リフォーム・バリアフリーリフォーム・省エネリフォーム・長期優良住宅化リフォームを実施した際には、指定された家屋面積まで固定資産税評価額を最大3分の2も減税できるのです。
活用可能な減税制度はリフォームの内容によって異なるため、対象となる制度はないか事前に確認すると良いでしょう。
まとめ
マンションリフォームにはいくつものリフォーム補助・助成制度、減税措置が用意されています。
このような制度を活用して、マンションリフォームにかかるコストを抑えることが大切です。
補助金や助成金の受け取りにより、費用的な問題で諦めていたリフォームを実施することができます。
ただし、それぞれの補助金・助成金は申請方法や設定されている条件が異なるため、事前に確認すると良いでしょう。
山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、これまでに累積1万件を超える施工を手掛けてきました。
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