キッチンタイルリフォームの費用相場は?メリット・デメリットも解説

  • 作成日:2024/01/11
  • 更新日:2024/10/24
  • 編集者:山根木材メディア編集部
キッチンタイルリフォームの費用相場は?メリット・デメリットも解説

キッチンのリフォームを考える時に、キッチンタイルの導入を検討する方も多くおられます。
タイルのキッチンは特徴的かつおしゃれなだけでなく、タイルならではの特徴を活かして快適な使い心地に仕上げられます。
今回の記事では、リフォームでキッチンにタイルを貼りたいと考えている方に向けて、キッチンタイルのメリットとデメリットをまとめました。

キッチンにタイルを貼る際の施工箇所

お酒や小物が並んでおり、タイルがおしゃれなキッチン

キッチンにタイルを取り入れる際は、「どの部分にタイルを施工するか」を慎重に検討する必要があります。
タイルの設置箇所によって、デザインや使い勝手、メンテナンスのしやすさが変わるため、キッチンの用途に合わせた選択が大切です。
ここでは、代表的な施工箇所とその特徴をご紹介します。

キッチンの壁(背面やコンロ周り)

キッチンの壁にタイルを施工することで、見た目にインパクトを与え、空間全体をおしゃれに仕上げることができます。
特にコンロ周りの壁は油はねや水しぶきが発生しやすいため、汚れに強いタイルとの相性が抜群です
。耐熱性や防水性が高いタイルを選ぶことで、長期的に美しさを維持できるだけでなく、日々のお手入れも簡単になります。

例えば、サブウェイタイルやレンガ調タイルなど、デザインの種類も豊富なため、カフェ風のキッチンやナチュラルテイストの空間を演出することも可能です。
また、部分的にアクセントタイルを取り入れると、個性的でユニークな印象を与えることができます。

キッチンの天板

キッチンの天板部分にタイルを使用することで、海外風のキッチンを実現することができます。
特に、カントリースタイルやヴィンテージ風のインテリアにこだわりたい方には、天板タイルがぴったりです。

タイルは耐熱性と耐水性に優れているため、熱々の鍋やフライパンを置いても問題がなく、調理中に水を使う場面でもダメージを心配する必要がありません。
また、タイルは経年劣化に強く、適切なお手入れを続けることで、長期間にわたり美しい状態を保てます。

ただし、天板タイルを選ぶ際は、目地部分の掃除も考慮しましょう。調味料や油が目地に染み込むことを防ぐため、防汚コートが施された目地材を使用するのがおすすめです。
汚れが気になる際は、塩素系洗剤や重曹でのお手入れが効果的です。

キッチンの床

キッチンの床にタイルを使用すると、耐久性が高く、水濡れに強い床材として活躍します。
キッチンは料理や洗い物などで水がこぼれやすく、床材が傷んでしまうケースも多いですが、タイルであればその心配がありません。
さらに、タイルは摩耗や傷にも強いため、長期間使い続けることができます。

床暖房と組み合わせることで、冬場でも足元を暖かく保てるため、快適な調理環境を実現できるのも大きなメリットです。
また、滑りにくいタイルを選ぶことで、安全性も向上します。
特に小さな子どもやペットがいる家庭では、ノンスリップ加工のタイルを選ぶことをおすすめします。

キッチンタイルの工事費用相場と費用例

白いタイルが特徴的なキッチン

キッチンのタイル工事費用は、材料費、施工費、副資材の費用、撤去費用など複数の要素で構成されます。
選ぶタイルの種類や施工内容によって費用は異なりますが、事前に費用相場を把握することで予算に合わせた計画が立てやすくなります。
以下で、床と壁それぞれの費用相場と具体例を紹介します。

キッチンタイルの床・壁の費用相場

キッチンの床や壁をタイルで仕上げる際の、1㎡あたりの費用相場は以下の通りです。

費用項目 金額
タイル購入費 1~3万円 / 1㎡
施工費 5000円~1万円/ 1㎡
(技術やデザインによって変動)
副資材費(目地材・接着剤) 5,000円~1万円/ 1㎡
既存壁や床の撤去費 1~2万円
産廃処分料(撤去資材の処分料) 5,000円~1万円

選択するタイルの種類や工事の規模によって、費用は前後するため、複数の見積もりを取り、内容を比較することをおすすめします。

床をキッチンタイルにする費用例

一般的なキッチンの床面積は約3㎡とされています。このケースでの費用は以下の通りです。

費用項目 金額
タイル購入費 3㎡ × 2万円 = 6万円
施工費 3㎡ × 1万円 = 3万円
副資材費(目地材・接着剤) 3㎡ × 1万円 = 3万円
既存壁や床の撤去費 2万円
産廃処分料(撤去資材の処分料) 1万円

合計で、15万円が床タイル工事の目安となります。
床材をタイルにすることで、水や汚れに強く、耐久性が高いキッチン環境を実現できます。
また、床暖房と組み合わせる場合は、さらに追加費用が必要になります。

壁をキッチンタイルにする費用例

キッチンの背面やコンロ周りなど、壁一面のタイル施工は5㎡程度が一般的です。
この条件での費用例は以下のようになります。

費用項目 金額
タイル購入費 5㎡ × 2万円 = 10万円
施工費 5㎡ × 1万円 = 5万円
副資材費(目地材・接着剤) 5㎡ × 1万円 = 5万円
既存壁や床の撤去費 2万円
産廃処分料(撤去資材の処分料) 1万円

合計で、23万円が壁タイル工事の目安です。
キッチンの壁をタイル張りにすることで、油はねや水はねに強く、掃除がしやすい空間を作れます。
部分的にアクセントタイルを取り入れることで、費用を抑えつつもデザイン性を高めることも可能です。

キッチンタイルの魅力とメリット

白いタイルが特徴のキッチン

キッチンにタイルを取り入れることで、見た目の美しさだけでなく、使い勝手の良さや耐久性など、さまざまなメリットを得られます。
ここでは、タイルを使ったキッチンが持つ具体的な魅力をご紹介します。

傷がつきにくい

キッチンでは、鍋やフライパン、包丁など硬い道具を頻繁に使いますが、タイルは傷がつきにくいため、そうした調理器具の使用にも耐えられる点が大きな魅力です。
ステンレスや木材の天板と異なり、鍋やカトラリーをうっかりぶつけても、タイル表面が簡単に傷つくことはありません。
また、高い耐久性を誇るため、長期間使用しても見た目が劣化しにくく、キッチン全体を美しい状態に保てます。
特に、小さな子どもがいる家庭でも、安心して使える素材と言えるでしょう。

お手入れが簡単

タイルは油や調味料の汚れが付着しても、水拭きだけで簡単に汚れを落とせるため、毎日の掃除がとても楽になります。
キッチンでは、油はねや食材が飛び散ることがよくありますが、壁紙や木材と異なり、タイルであれば染み込む心配がありません。

さらに、タイルは経年劣化しにくく、美しさを長く維持できます。
壁紙のように黄ばみやシミが残ることもなく、頻繁な張り替えが不要です。
耐久性の高さとお手入れのしやすさは、忙しい家庭にとって大きなメリットです。

熱や水に強い

キッチンでは、高温の鍋や蒸気、頻繁な水仕事が避けられませんが、タイルはこれらに対して非常に強い性能を持っています。
熱いフライパンを一時的に置いてもタイルが変形したり焦げたりすることはなく、日常的な使用に耐えうる素材です。

また、タイルは防水性も高いため、キッチンシンクの近くでの使用にも適しています。
湿気や水滴が原因でカビが発生するリスクも低く、安心して使えます。
さらに、万が一の火災時には、タイルが延焼を防ぐ役割を果たすため、安全性も高いと言えるでしょう。

おしゃれな雰囲気になる

タイルのキッチンは、その豊富なデザインバリエーションによって、あなただけの理想の空間を実現できる点が大きな魅力です。
たとえば、白いタイルを使用すれば、清潔感がありながらもシンプルなカフェ風のインテリアに仕上げることができます。
一方、レンガ調のタイルやアクセントタイルを取り入れると、ナチュラルで温かみのある空間が演出できます。

タイルは形状やカラー、光沢の有無など、バリエーションが非常に豊富であるため、どんなインテリアスタイルにもマッチさせることが可能です。
自分好みのタイルを自由に組み合わせて、デザイン性の高いキッチンを完成させましょう。

キッチンタイルのデメリット

タイルを使ったキッチンには魅力が多い反面、いくつかのデメリットもあります。
しかし、これらの課題に対しては解決策や工夫によって、快適なキッチン空間を実現することが可能です。
ここでは、キッチンタイルのデメリットと、その対策を含めて解説します。

初期コストがかかる

タイルを使用したキッチンは、壁紙やキッチンパネルと比べて初期費用が高くなる傾向があります。
これは、タイル自体の価格が高いことに加えて、施工に専門的な技術と時間が必要になるためです。

しかし、長い目で見るとタイルは高耐久で、壁紙やパネルのように頻繁な交換が不要なため、結果的にランニングコストが低く抑えられる利点があります。
特に、キッチン全体をタイル張りにする場合、費用が大きく感じられますが、部分的な施工やアクセントタイルを活用することで、コストを抑えつつデザイン性を保つことができます。

適切なお手入れが必要

タイルは基本的にメンテナンスが簡単な素材ですが、目地部分には油や埃が溜まりやすく、定期的な掃除が欠かせません。
特に、キッチンは油はねが頻繁に発生する場所のため、目地の掃除を怠ると汚れが固着したり、カビが発生するリスクもあります。

ただし、事前に防汚加工が施された目地材を選ぶことで、汚れの付着を軽減し、掃除の負担を大幅に減らすことが可能です。
また、目地の色をグレーや黒にすることで、汚れが目立ちにくくなり、美しい見た目を維持しやすくなります。
少し手間をかけて、定期的に目地を拭く習慣をつけることで、タイルキッチンをいつまでも清潔に保てるでしょう。

割れてしまう可能性がある

タイルは表面が非常に硬く、傷がつきにくい特徴を持っていますが、落下物による衝撃には弱い一面があります。
特に、重い鍋やフライパンを誤って落とした際、天板や床のタイルが割れてしまうことがあります。
割れてしまった場合でも、部分的な修理が可能なため、すべてを張り替える必要はありませんが、修理には手間と費用がかかります。

そのため、衝撃のリスクを減らすために、調理中は滑り止めのついた鍋敷きを使用したり、キッチンの一部にラグマットを敷くといった工夫が効果的です。
タイルの厚さや耐久性に配慮して選ぶことで、割れにくくすることも可能です。

冬場に冷たく感じる

タイルは熱伝導率が高いため、冬場には表面が冷たく感じることがあります。
特に、キッチンの床にタイルを使用する場合、冷えた床が作業中の足元に負担を与えることがあり、長時間の調理が苦痛になる可能性があります。

しかし、床暖房と組み合わせることで、タイルの冷たさを解消し、快適な作業環境を実現できます。
床暖房の設置が難しい場合でも、冬季だけキッチンマットを使用することで、冷え対策が可能です。
最近では、おしゃれなデザインのラグやマットも多く販売されているため、インテリアとして楽しみながら快適性を高めることができます。

タイル選びに迷いやすい

タイルは色や形、素材のバリエーションが豊富なため、理想のデザインを選ぶのに時間がかかることがあります。
キッチン全体のインテリアに調和させるためには、どのタイルが最適なのかを慎重に選ぶ必要があり、場合によっては選択に迷うことも少なくありません。

ショールームで実物のタイルを見たり、インテリアコーディネーターに相談することで、理想の仕上がりをイメージしやすくなります。
また、サンプルタイルを取り寄せ、自宅の照明や家具との相性を確認することも有効です。
時間をかけて選ぶことで、後悔のないタイル選びができ、満足度の高いキッチン空間を作ることができます。

キッチンタイルに使われる人気のタイル一覧

キッチンタイルが特徴のおしゃれなリビング

キッチンのリフォームで選ばれるタイルは、デザインの豊富さだけでなく、耐久性やメンテナンス性といった実用性にも優れています。
自分のライフスタイルやインテリアに合ったタイルを選ぶことで、キッチン空間がより快適で魅力的になります。
ここでは、キッチンタイルで特に人気の高い種類を紹介します。

モザイクタイル

モザイクタイルは、小さなタイルを組み合わせたデザインが特徴の、最も一般的なタイルのひとつです。
一枚一枚のタイルが小ぶりなため、カラフルな配色や独自のパターンが作りやすく、個性豊かなキッチンを演出できます。
角ばったデザインだけでなく、丸みを帯びたタイプもあるため、好みに応じて選べます。

また、色や質感のバリエーションが豊富で、光沢のあるタイルを選べば華やかな印象に、マットなものを選べば落ち着いた雰囲気に仕上がります。
そのため、キッチンだけでなくトイレや洗面所などにもよく用いられ、家全体に統一感を持たせることができます。

レンガ調タイル

レンガ調タイルは、温かみのあるナチュラルな雰囲気を生み出すのに最適です。
まるで本物のレンガを積み上げたかのような質感で、カントリーテイストやヴィンテージ風のインテリアを好む方に人気があります。

木目調の家具やウッドデッキとの相性も抜群で、自然素材を基調とした空間に調和しやすいのが特徴です。
まるで絵本や映画の中にいるかのような、どこか懐かしく、温かみのあるキッチンを演出できるでしょう。

サブウェイタイル

サブウェイタイルは、ニューヨークの地下鉄構内で使用されているデザインに由来する、シンプルでスタイリッシュな長方形タイルです。
直線的なラインで統一感が生まれるため、無駄のないミニマルな空間を作りたい方におすすめです。

このタイルは、控えめなデザインでありながら、カフェ風のインテリアにもぴったりで、おしゃれな雰囲気を醸し出します。
また、白いタイルを選ぶことで清潔感を演出でき、アクセントカラーを加えることで、さらに個性的なキッチンを作ることができます。

アクセントタイル

アクセントタイルは、模様やイラストが施されたデザイン性の高いタイルです。
一般的にはキッチン全体に使用するのではなく、部分的に取り入れることで空間のポイントとして機能します。
単調なタイル張りに彩りや個性を加えたいときに最適です。

たとえば、コンロ周りやシンクの背面など、視線が集まる場所にアクセントタイルを配置することで、デザイン性と実用性の両立が可能になります。
シンプルなキッチンに少し物足りなさを感じる方には、こうしたアクセントタイルの導入がおすすめです。

キッチンタイルのお手入れ方法

黄色いゴム手袋をはめて雑巾でタイルを清掃している様子

キッチンのタイルを長期間美しい状態に保つためには、目地部分の掃除が重要です。
タイル自体は汚れが付きにくい素材ですが、目地には油や調味料の汚れが蓄積しやすく、放置すると落としにくくなることがあります。
ここでは、お手入れの手順とポイントを順を追って解説します。

①汚れをすぐに拭き取る

タイルや目地に油はねや調味料が付着したら、できるだけすぐに濡れた布巾で拭き取ることが基本です。
早めに対処することで、汚れが目地の奥まで染み込むのを防ぎ、掃除が格段に楽になります。
特に、揚げ物や炒め物をした後は、周辺のタイルや壁の汚れを確認し、こまめに拭き取りましょう。

②頑固な汚れには洗剤を使用

目地の汚れが気になる場合は、塩素系洗剤や重曹を使って汚れを浮かせます。
汚れが固着している部分に洗剤を直接スプレーし、しばらく置くことで効果を引き出します。
特に重曹は、油汚れと反応して汚れを柔らかくするため、安心して使用できるアイテムです。

③歯ブラシでこすり洗いをする

汚れを浮かせた後は、使い古しの歯ブラシで目地を優しくこすります。
ゴシゴシと強くこするのではなく、汚れを浮かせるイメージで磨くと、目地やタイルを傷つけずに綺麗に仕上げられます。
ブラシを使う際は、細かい部分までしっかりと掃除できるよう、軽く動かすことがポイントです。

④洗剤を拭き取り仕上げる

汚れを落とした後は、洗剤や重曹が残らないように丁寧に拭き取ることが大切です。
洗剤の残留物は変色や目地の劣化を引き起こす可能性があるため、水でしっかりと洗い流し、乾いた布巾で拭き上げます。

⑤日常的な予防とお手入れの工夫

タイルや目地の汚れを予防するために、定期的に水拭きを行うと良いでしょう。
特に目地部分には、油はね防止のためにコーティング剤を使用するのも効果的です。
また、汚れが付着しやすいコンロ周りなどには、調理後すぐの軽い拭き掃除を習慣づけることで、頑固な汚れを防ぐことができます。

キッチンタイルはDIYできる?

キッチンタイルをDIYで施工することは可能です。
DIYが一般的になった現在では、ホームセンターにてタイルが張りやすくなるシールや目地付きの商品も販売されています。

ただし、長期的に美しい状態を保てるかどうかは商品の質や施工者の腕次第となり、一定の不安が残ります。
キッチンは毎日使用する重要なスペースなので、キッチンのタイルリフォームはDIYではなくプロに依頼するべきでしょう。

キッチンタイルでデザイン性が良くてお手入れしやすいキッチンを手に入れよう!

タイルは水や火に強く劣化しにくいなどの特徴から、キッチンに最適な建材です。
選択可能なデザインが豊富であるという点も、大きなメリットの一つです。

キッチンタイルの導入にはコストはかかるものの、メンテナンスしやすく張り替えの必要がないことから、ランニングコストを低く抑えることができます。
この記事を参考に、理想のタイルでキッチンリフォームを実現しましょう。

山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、これまでに累積1万件を超える施工を手掛けてきました。
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この記事を書いた人
yamane_mktg
山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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