ヌックとは?メリット・デメリットや導入例・注意点を解説

  • 作成日:2024/01/12
  • 更新日:2024/09/11
  • 編集者:山根木材メディア編集部
ヌックとは?メリット・デメリットや導入例・注意点を解説

ヌックの使い道は家族で自由に決められます。
ベンチスペースにしたり子どもの遊び場にしたり、自分たちに最適な空間を実現できます。

今回の記事ではヌックの導入に興味がある方に向けて、ヌックを設置するメリットとデメリットや導入費用の目安についてまとめました。
家族のためにオリジナルなインテリアを用意したいと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。

ヌックとは

子どもスペースのヌックに入ろうとする女の子

ヌックとはマイホームに設置するコンパクトなスペースを指しており、スコットランドの言葉である「neuk」が語源になっています。
ヌックの形状や設置場所、サイズに明確なルールはありません。

部屋の一角に存在する落ち着けるスペースをヌックと呼びます。
ヌックには小部屋サイズのものからベンチのみを設置したようなものまで、さまざまなタイプがあります。

ヌックは緩やかに空間を区切るという特徴から、あえて扉を設けず空間を完全に区切りません。
リビングや階段下など家族とコミュニケーションがとりやすい位置に設置される事例が多いです。
ヌックは家族の希望や用途に合わせて、自由に姿形を変えられます。

ヌックの導入例

窓辺に設置されたリラックスルーム

日本では、次のような用途でヌックが導入されています。
マイホームに適したヌックのスタイルは何か考えてみましょう。

リビングに落ち着くスペースを用意する

リビングの片隅にヌックを設けると、同じ空間にいながら家族が程良い距離感を保てます。
現在は開放的なリビングが人気を集めていますが、自分の時間も大切にしたいと考える方は多いです。

ヌックを設置したリビングであれば、自分の時間を確保しながら家族と一緒に過ごせるのです。
個室感が強いヌックを設置した時には、来客時に客間の代わりにも使えます。

階段下スペースを有効活用する

階段下のデッドスペースをヌックに有効活用すれば、これまでただの壁だった空間を居心地の良いスペースに変えられます。
住宅の居住空間を広げられると考えて良いでしょう。読書スペースとしてヌックを活用する場合には、本の収納量も増やせます。

窓際にベンチスペースを設ける

窓際のコーナーにコンパクトなベンチとヌックを設ければ、窓からの景色を楽しめる空間が作れます。
普段なかなか景色を眺める時間を設けられないという方でも、意識的にリフレッシュの時間が作れるようになります。
窓際のヌックは、コミュニケーションスペースとしても活用しやすいです。

ヌックをマイホームに設置するメリット

キッズスペースとしてのヌックで遊ぶ兄弟

ヌックを自宅に設けた場合は、次のようなメリットが得られます。
ヌックがあることで、より家族の生活が充実するでしょう。

家族とコミュニケーションをとりながら自分の時間を過ごせる

家族と過ごす休日でも、パソコン作業や読書に集中したいという方もいるでしょう。
しかし、リビングではテレビの音や家族の話し声が気になって自分の時間を楽しめない場合があります。

ヌックは程良く空間が区切られるため、家族とのコミュニケーションをとりながらプライベートの時間を楽しめるのです。
特定の家族がいつも個室にこもってしまう状態よりも、お互いが快適に過ごせます。

遊び心を感じるインテリアを楽しめる

ヌックを設置すれば、一般的なリビングにも遊び心を感じるインテリアを追加できます。
例えばヌック部分のクロスに色を加えてアクセントにしたり、真四角ではなく三角屋根のような出入り口を設けて、ヌックが特別な空間であることを強調したりしても良いでしょう。
そもそも日本にはまだヌックを導入している住宅が少ないため、ヌックがあるだけで個性的な印象に仕上がります。

さまざまな用途に活用できる

ヌックの用途は家族により異なります。代表的なヌックの活用例は以下の通りです。

  • コンパクトなスタディスペース
  • 集中できる読書スペース
  • 子どもの好奇心をくすぐるキッズスペース
  • ベンチを設置したコミュニケーションスペース

さらにヌックの用途は、家族の成長に合わせて変えられるのです。
子どもが小さいうちは秘密基地のようなキッズスペースとして活用し、子どもが成長したら毎日の宿題をするスタディスペースに変えるなどの工夫が可能です。
ヌック導入時には、長い目で活用用途を考えておきましょう。

ヌックをマイホームに設置するデメリット

ヌックの設置にはメリットのみでなくいくつかのデメリットも存在します。
デメリットも理解した上でヌックの導入を検討しましょう。

ヌック導入により生活スペース・収納スペースが狭くなる恐れがある

デッドスペースをヌックに活用する場合は問題ないものの、それ以外の時にはヌックの設置のためにリビングや収納スペースが狭くなってしまう可能性があります。
ヌックの設置を考えているのなら、デッドスペースを使用しましょう。
リビングにデッドスペースがない場合には、ヌックの設置自体を見直す必要もあります。

設置コストがかかる

ヌックは設置時にある程度のコストがかかります。
特別な設備を導入しないヌックに高額なコストは必要ないものの、居心地の良さを追求すれば空調設備や造作家具も設置することになるでしょう。
費用対効果を考えた上で、ヌックの導入を検討しましょう。

ヌックの設置に必要な費用目安

ワークスペースで集中する男性

ヌックの導入に必要な費用は10〜30万円程度です。
窓際にベンチを設置するタイプのようなヌックは手頃な価格で設置可能であるものの、間仕切りを設けてヌックを作る際にはより多くの費用がかかります。
ヌック内部に設置する造作家具や設備は別途予算を用意しましょう。

ヌックを設置する際の注意点と対策

ヌックを設置する際の注意点と有効な対策には、次のようなものがあります。
ヌックを作っても家族が活用しないような状態を防ぐために、事前に対策を考えておきましょう。

ヌックでは快適な温度で過ごせない可能性がある

個室感が強いヌックはリビングの空調が行き届かず、夏暑い・冬寒い・湿気が溜まりやすい空間になる可能性があります。
そのようなスペースで快適に過ごすことは難しいでしょう。

設置コストは上がるものの、ヌック専用の空調や換気設備を用意することをおすすめします。
ヌックの位置によってはヌック専用の空調がなくても、リビングの空気がヌックに出入りしやすい工夫をするだけでヌックを快適な空間に変えられます。

使いこなせないままになってしまう可能性がある

用途を考えずにヌックを設置すると、ただの物置になってしまったり使いこなせないまま放置されたりする可能性があります。
事前にヌックの用途と期待する効果を家族で話し合い、用途に合わせたスタイルのヌックを導入しましょう。

例えば、読書スペースとコミュニケーションスペースでは、必要なヌックの広さや設備も異なります。
「ヌックをなんとなく設置する」ことは避け、ヌックをどう使いたいのか・本当にヌックが必要なのか考えてみましょう。

まとめ

子どもスペースで遊ぶ兄弟

ヌックとは空間を緩やかに区切るコンパクトなスペースを指しており、読書スペースやキッズスペースとして活用できます。
リビングにヌックを設置すれば、家族とコミュニケーションをとりながら読書や作業などプライベートな時間を過ごすことができます。

ヌックはデッドスペースを活用することが好ましく、快適に過ごせるような換気設備も設けるべきです。
家族に最適なヌックのスタイルは何か考え、実用的なスペースを用意しましょう。

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