ベランダ防水リフォームの費用相場は?メリット・デメリットも解説

  • 作成日:2024/01/31
  • 更新日:2024/09/11
  • 編集者:山根木材メディア編集部
ベランダ防水リフォームの費用相場は?メリット・デメリットも解説

ベランダは住宅の外にあり常に雨風や紫外線に晒されているため、住まいの中でも特に劣化が進みやすい部位です。
経年劣化によりベランダの防水性能が下がれば、染み込んだ雨が住宅の躯体に悪い影響を与えてしまうでしょう。

今回の記事では、ベランダ防水の種類や費用の他に、リフォーム方法の選び方についてまとめました。
自宅のベランダ防水をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ベランダ防水リフォームが必要な理由とは?

水滴が弾かれている様子

ベランダ防水リフォームとは、ベランダの床の防水性能を回復する工事を指しています。
ベランダは住宅の外に位置しており、雨風や紫外線に晒されることで年々防水性が下がってしまうため、定期的なリフォームが必要です。

ベランダの防水リフォームをせずに放置すると、雨水が住宅に染み込んでしまう恐れがあるでしょう。
住宅の躯体が雨で濡れれば、木材が腐ったりシロアリが発生したりする重大な問題につながります。

このような理由から、ベランダを普段あまり使用していないというご家庭でも、ベランダの防水性に気を配らなくてはいけません。

ベランダ防水リフォームが必要なタイミング

ベランダ防水リフォームをするべきタイミングには、次のようなものがあります。

  • ベランダの床表面が色褪せている
  • ベランダの床や壁にひび割れ・剥がれが確認できる
  • ベランダに藻・コケ・その他の植物が繁殖している
  • ベランダの床に雨が溜まる・水たまりができ長時間残る
  • ベランダ周辺または階下に雨漏りが発生する

このような問題を発見した時には、すぐにベランダ防水リフォームを実施してください。

一般的にはベランダ防水の耐用年数はトップコートが5年程度、防水層は15年程度だと考えられています。
ベランダを設置またはリフォームして5年以上の年月が経過しているのなら、上記のようなトラブルが発生していないか定期的に確認するべきでしょう。

ベランダ防水とは何か

ベランダの床面は「防水層」と「トップコート」の2層に分かれる工法で防水加工されています。
実際にはその他の工法もありますが、個人宅のベランダでは防水層とトップコートによる防水が一般的でしょう。

まずは防水層とトップコートの役割の違いをまとめました。

防水層

防水層は雨水が建物内部に侵入することを防ぐために施される層であり、表面にトップコートを重ねて仕上げます。
防水層には「FRP(繊維強化プラスチックス)防水」と「ウレタン防水」の2種類が存在し、素材ごとに特徴が異なります。

防水シートを使うベランダ防水では、防水層に「塩化ビニールシート」や「合成ゴムシート」などが活用可能です。
素材別のメリットとデメリットについては、後の章で説明します。

トップコート

トップコートは防水層の表面を塗装し、防水層を紫外線から守ります。
「ポリエステル系」と「ウレタン系」の2種類があり、5年に一度程度の塗り替えリフォームが必要です。

ベランダ床面のグレーのカラーは、防水層ではなくトップコートの色が影響しています。

ベランダ防水リフォームの種類と費用目安

ここでは、代表的なベランダ防水リフォームの種類と費用の目安をまとめました。

リフォーム内容 費用相場
トップコートの塗り替えリフォーム 2,000〜3,000円/㎡
FRP防水(防水層リフォーム) 4,000〜8,000円/㎡
ウレタン防水(防水層リフォーム) 3,000〜8,000円/㎡
シート防水(防水層リフォーム) 2,500〜8,000円/㎡

トップコートの塗り替えリフォーム

トップコートの塗り替えリフォームは、約5年おきの頻度で実施するべきです。
トップコートの塗り替えには、高圧洗浄機を活用したベランダ清掃や人件費なども含めて、4〜8万円程度かかるでしょう。

トップコートには、ウレタン系・ポリエステル系の2種類があり、ウレタン系はリフォーム向けでポリエステル系は新築向けに活用される場合が多いです。

防水層のリフォーム:FRP防水・ウレタン防水・シート防水

防水層のリフォームは10〜15年程度の間隔で実施します。
防水層リフォームではトップコートも同時に施工することになり、人件費も含めて8〜14万円程度必要となります。

リフォーム時のベランダの劣化がひどい時には、より多くのコストがかかります。
すでに雨漏りが発生している場合は、雨漏り部分の修繕工事も必要になるでしょう。

ベランダ防水リフォームの種類ごとのメリットとデメリット

先ほどもお伝えしたように、ベランダ防水リフォームには、いくつもの種類があります。
ここでは、それぞれの施工方法の特徴とメリットデメリットについてまとめました。

自宅に適したベランダ防水の方法は、リフォーム業者に現状確認をしてもらった上で選択しましょう。

トップコートの塗り替えリフォームのメリットとデメリット

トップコートの塗り替えリフォームは、防水層まで塗り直すリフォームと比較して大幅にコストを抑えられます。
リフォーム業者に工事を依頼しても4万円程度〜のコストで済みます。

時間に余裕があるのなら、自分でDIYすることも可能です。

ただし、トップコートのみを塗り替えても防水層のメンテナンスにはなりません。
そのため、防水層に剥がれやひび割れがあるような状態では、トップコートの塗り替えで問題を解決できないのです。

トップコートを美しい状態に直しても、防水層の劣化は抑えられないと考えてください。

FRP防水のメリットとデメリット

ベランダのFRP防水

防水層の一種であるFRPは繊維強化プラスチックの略称です。
FRP防水ではベランダ床にシート状のFRPを敷いた後に、表面を樹脂で固めます。

全体の工期は1〜2日で、軽さと強さの両方を兼ね備えているという特徴を持ちます。
FRPは工期も短くメリットが多い防水層であるものの、5年に1度はトップコートの塗り替えが必要であり、金属製や木製のベランダには適しません。

ウレタン防水のメリットとデメリット

ベランダのウレタン防水施工

ウレタン防水では、ベランダの床面にウレタン樹脂を塗り重ねることで防水層を作ります。

直接床面を塗って仕上げるために、繋ぎ目がなく複雑な形状のベランダにも施工可能でしょう。
液状のウレタンが乾くのを待ちながら何度も塗り重ねていくことから、3〜10日間ほどの工期が必要です。

施工先のベランダの素材は問わないというメリットがありますが、職人の腕に品質が左右される点はデメリットだといるでしょう。

シート防水のメリットとデメリット

屋上のシート防水

シート防水では、塩化ビニールシートや合成ゴムシートの防水層をベランダ床面に貼り付けていきます。
施工方法には接着剤を使用する方法と機械的固定法の2種類があり、面積が広い場所にも短い時間かつ少ないコストで施工可能です。

紫外線や熱に強いという特徴を持ちますが、凹凸があるベランダや複雑な形状のベランダには不向きで約15年おきに全交換が必要になるでしょう。

ベランダ防水の種類の選び方

個人宅のベランダ防水のリフォームでは、多くの場合はFRP防水が選択されています。
FRP防水はメンテナンス頻度が高いものの、強度があり重い洗濯物干しを設置しても破損する心配がないでしょう。

ただし、木製や金属製のベランダはFRP防水に適しておらず、ウレタン防水またはシート防水を選択する必要があります。
その際には、ベランダ面積が広いのならシート防水・ベランダの形状が複雑な場合にはウレタン防水を選択すれば良いでしょう。

ベランダ防水に選択可能なリフォーム手段は、施主の希望のみでなくベランダの素材や形状により異なることを知っておきましょう。

ベランダ防水はDIYできる?

ベランダ防水は、トップコートの施工のみであればDIYでも実施できます。
ベランダをきれいに掃除した後に、ホームセンターなどで専用のトップコートを購入して施工しましょう。

ただし、DIYではプロのような仕上がりにすることは大変難しいのです。

また、トップコートではなく防水層の施工はDIYするべきではありません。防水層の施工は専門性が高く特別な技術が必要です。
防水性の低いDIYリフォームをしてしまうと、雨水が住宅に染み込みマイホームに多大なダメージを与えることになるのです。

ベランダ防水は住宅の寿命を左右するため、可能な限りDIYではなくプロにリフォームを依頼することをおすすめします。

まとめ

ベランダ防水リフォームには、トップコートのみの塗り替えとトップコートよりも内側に位置する防水層の塗り替えの2通りの手段があります。
また、トップコートと防水層の塗り替え方法も複数存在するのです。

自宅のベランダの素材や現在のベランダの状態を確認し、適切なリフォームができるようにしましょう
どのような防水が最も自宅に適しているのか分からないという方は、リフォーム業者に相談してみましょう。

山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、これまでに累積1万件を超える施工を手掛けてきました。
私たちはお客様の住まいと暮らしに寄り添うライフパートナーとして、ご家族の思いに耳を傾け、ライフステージの変化も見据えた、お客様の暮らしに寄り添ったリフォームプランをご提案します。

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※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。

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