無垢材を使用した無垢のフローリングには、独特の触り心地と雰囲気があります。
そのため、住宅を建築またはリフォームする多くの方が無垢フローリングに魅力を感じているのです。
今回の記事では、無垢フローリングを自宅に導入するメリット・デメリットとともに、導入時の注意点や必要な費用の相場をまとめました。
自宅に適したフローリング材を探している方は、ぜひ参考にしてください。
無垢材とは
無垢材とは天然木から切り出した資材を指します。
伐採した木材に接着剤などの化学製品を使用しないことから、体に優しい建築資材として人気を集めており、フローリングはもちろん家具などにも使われているのです。
無垢材とは別に、薄い木材を接着剤で貼り合わせて作り出す資材は集成材と呼びます。
無垢材について詳しい情報は、こちらの記事で紹介しています。
フローリングの種類
無垢材はフローリングに用いられる建材の一種です。フローリングにはいくつもの種類があり、無垢フローリングと複合フローリングの2つの種類に分類可能です。
ここでは、フローリングの種類についてまとめました。
無垢フローリング
無垢フローリングは無垢材を使用したフローリングで「単層フローリング」という呼び方もあります。
無垢材ならではの香りや風合いを持ち、複合フローリングにはない自然木の香りも楽しめます。
複合フローリング
複合フローリングには、無垢材ではなく集成材が用いられています。
先ほどもお伝えしたように、集成材は複数の木材が接着剤で貼り合わされているため、複数の層が存在することから「複層フローリング」と呼ばれる場合もあります。
複合フローリングは住宅用に開発されたフローリング材で、安定した性質といくつもの機能を持ち合わせているのです。
フローリングのリフォームについては、こちらの記事を参考にしてください。
無垢フローリングを導入するメリット
無垢フローリングを自宅に導入すれば、次のようなメリットが得られます。
無垢フローリングならではの魅力は、複合フローリングで再現できないのです。
木材そのものの質感を楽しめる
無垢材は加工されていない木材であり、フローリングに活用することで木材本来の質感や美しさを楽しめます。
無垢フローリングに素足で足を置けば、その感触の柔らかさに気がつくでしょう。独特の木目も無垢フローリングの魅力です。
経年とともに味が出る
マイホームで家族は何十年も暮らすため、住宅は経年劣化していくものです。無垢材は時間の経過とともに味が出てきます。
新品の無垢フローリングも良いですが、施工後何十年も経過した無垢フローリングは家族の思い出や時間の重みを表現します。
湿度を調整する作用があり快適に過ごせる
無垢材は自然素材であり、生きている木のような調湿作用を持っています。
そのため、湿度が高い時季には湿気を吸収し、湿度が低い時季には湿気を放出して快適な湿度を維持するのです。
このような調湿された空間では、ダニ・カビ・ウイルスも発生しにくくなります。
木の香りに包まれた生活が送れる
無垢フローリングの部屋は自然の木材の香りに包まれています。
選択する木材により多少香りは異なるものの、どの無垢材も自然由来の癒しの効果を与えてくれます。
無垢フローリングのマイホームは、家族が心からリラックスできる空間を実現することができます。
無垢フローリングを導入するデメリット
無垢フローリングの導入には非常に多くのメリットがあるものの、デメリットも存在します。
水に弱く傷がつきやすい
無垢フローリングのメリットでもある調湿作用は、無垢材が水分を吸収可能であるという特性により起こります。
そのため、無垢フローリングが濡れている状態を放置して、無垢材が水分を吸収・排出すると同時に膨張や収縮が起こり、フローリングが反ったり隙間ができたりしてしまうのです。
特に水を扱うキッチンや脱衣所には、無垢フローリングの導入が難しいです。
シミや傷がつきやすい
無垢フローリングは複合フローリングと比較して、シミや傷がつきやすいというデメリットがあります。
特に柔らかい木材を選択した場合には、優しい触り心地が実現する反面、固いものを落とすだけで簡単に床が凹んでしまうのです。
ただし、無垢フローリングは削り直しを含む修復により、新品同様の状態に戻すことが可能です。
導入コストが高い
無垢フローリングの原料である無垢材は、天然木がそのまま使用されることから、資材としての数が限られています。
必然的に、複合フローリングと比較して高額な設置コストがかかります。
そのため、住宅の床全てを無垢フローリングにする場合には、非常に多くのコストが発生します。
限られた予算で無垢フローリングを実現した場合は、家族で長い時間を過ごすリビングや寝室など、マイホームの一部に限定するとよいでしょう。
無垢フローリングの導入費用相場
無垢フローリングは複合フローリングと比較して、設置コストが高くなる傾向があります。
具体的な無垢フローリングの設置コストは、1畳あたり2.5〜4.5万円程度となります。
複合フローリングであれば、1畳あたり1.5〜3.5万円程度で設置可能です。
無垢フローリングと複合フローリングの費用相場を比べると、無垢フローリングが2倍以上のコストになることもあるのです。
そのため、無垢フローリングを家族が集まる場所・来客が多い場所のみに施工する方も多いです。
無垢フローリングの正しいお手入れ方法
無垢フローリングは正しいお手入れをしなければ、美しい状態を長く維持できません。
ここでは、無垢フローリングのお手入れ方法について詳しくまとめました。
基本の掃除は乾拭き
無垢フローリングの普段のお手入れは、乾拭きです。水に弱いという性質を持つため、水拭きはせずに乾いた雑巾でしっかりフローリングを拭きましょう。
乾拭き前には、掃除機やほうきでほこりを取り除き、乾いたモップまたは雑巾でフローリングをきれいにします。
定期的に水拭きをする
無垢フローリングは普段のお手入れとは別に、1〜3ヶ月に1度の頻度で水拭きをして、溜まった汚れを取り除きます。
水拭きの際には固く絞った雑巾を活用し、バケツの周辺に水滴をこぼさないように注意しましょう。
大掃除の時は専用クリーナーを使う
無垢フローリングの大掃除は1年または半年に一度で十分です。専用のクリーナーを使用して蓄積された汚れを取り除き、乾いた雑巾で仕上げましょう。
大掃除での専用クリーナーは汚れの部分のみでなく、フローリング全体に塗ります。
無垢フローリングを導入する時の注意点
無垢フローリングを自宅に施工する際には、次の注意点を把握しておきましょう。
正しい使い方をすれば、無垢フローリングを長期間美しい状態で保てます。
設置するべきではないものを把握しておく
無垢フローリングの上にタンスやピアノなどの重い家具を置くと、フローリングの表面が凹んでしまいます。
さらに無垢フローリングは急激な温度変化が苦手なため、ホットカーペットを置くことは避けましょう。
無垢フローリングの上に設置するべき家具や絨毯については、事前に確認しておくことが大切です。
水分と直射日光を避ける
無垢フローリングは直射日光により変色やひび割れを起こします。日光が強い時には遮光カーテンを閉めるなどの工夫をしましょう。
無垢フローリングは水分に弱いため、濡れている状態を放置しないようにすることが大切です。
ペットの排泄物に注意する
ペットと暮らしているご家庭では、ペットの排泄物が無垢フローリングにシミを作ってしまう可能性があります。
ペットシーツなどを活用して、フローリングが直接汚れないようにしましょう。
まとめ
無垢フローリングには複合フローリングにはない独特の雰囲気・風合い・木目・香りがあります。素足で無垢フローリングの上を歩けば、その柔らかさや温かみを感じられます。
ただし、無垢フローリングは傷がつきやすく水に弱いという特徴も持っています。
無垢フローリングのデメリットや取り扱いの注意点を理解した上で、正しいお手入れをすれば、長く無垢フローリングを美しい状態に保てます。
実際に無垢フローリングの上を歩いてみたい、木の香りを確認したいという方は、無垢フローリングを体感できるモデルルームやショールームを体験してみましょう。
山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、これまでに累積1万件を超える施工を手掛けてきました。
私たちはお客様の住まいと暮らしに寄り添うライフパートナーとして、ご家族の思いに耳を傾け、ライフステージの変化も見据えた、お客様の暮らしに寄り添ったリフォームプランをご提案します。
今なら「リフォームまるわかり大辞典」を無料進呈中です。お問い合わせ・資料請求は、下記お問合せフォームからお気軽にご連絡ください。
※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。