モデルハウスや建売住宅で宿泊体験ができる場合には、実際の暮らし心地を確認するために積極的に活用してみましょう。宿泊体験であればじっくり時間をかけて、住宅の間取りや設備を確認できます。
今回の記事では、モデルハウスの宿泊体験のメリットと体験時にチェックするべきポイントや注意点をまとめました。これから住宅選びを進めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
モデルハウスの宿泊体験とは
モデルハウスの宿泊体験とは、ハウスメーカーが自社の住宅の魅力を知ってもらうために実施している、特定のモデルハウスに宿泊ができるサービスのことです。
宿泊体験は無料で実施されることが多く、利用できる方は基本的に住宅建設を予定している方に限られます。
宿泊体験のメリット
モデルハウスの宿泊体験には、次のようなメリットがあります。
新しい家での生活をイメージしやすい
モデルハウス見学では、他の見学客やハウスメーカーの担当者がいるため、新しい家での生活を落ち着いて考え、イメージすることが難しい場合もあります。
その点宿泊体験なら、リビングでくつろぐ・ダイニングで食事をする・入浴・睡眠といった実際の生活を体験することで、家族に適した設備や間取りをイメージしやすく、細かな点まで時間をかけて確認することができます。
最新の設備を体験できる
宿泊体験のできるモデルハウスには、多くの場合、最新設備が整っています。
使い方・性能・使いやすさを体感し、家族に適した設備の検討材料にすることができます。特に現在住んでいる家にはない設備の導入を考えている方は、その設備の使い心地を確認しておきましょう。
気密性、断熱性を体感できる
近年、高気密高断熱な住宅が人気を集めており、多くの住宅が高い気密性と断熱性を確保しています。
しかし、モデルハウス見学ではすでに最適な温度に調整されており、また自分で空調を操作することもできないためその性能を知ることはできません。
宿泊体験では、冷暖房を自分で調整し、住宅の気密性や断熱性を体感できます。また、一日を通して宿泊できるため、時間帯による室内の温度の変化や遮音性についても体感することができます。
高気密高断熱住宅については、こちらの記事を参考にしてください。
朝や夜の環境を確認できる
モデルハウス見学は、ハウスメーカーの営業時間内に行われるため、早朝や夜間の住宅の雰囲気を知ることがなかなかできません。
宿泊体験では、早朝や夜間もモデルハウスで過ごすことができるため、朝晩の暮らしをサポートするための間取りや設備の想定がしやすくなります。
宿泊体験でチェックすべきポイント
モデルハウスの宿泊体験では、以下の点をチェックしてください。
ただ宿泊を楽しむのでなく、新居に向けての情報をひとつでも多く持ち帰りましょう。
家族の暮らしやすさを考える
まずは宿泊するモデルハウスで、家族の暮らしやすさを考えます。
採光や通風も確認しながら、自分たちの暮らしをモデルハウスに当てはめてみてください。家事の流れや家族の過ごし方を客観視して、家族に最適なスタイルについて話し合いましょう。
キッチンの通路幅と高さ
注文住宅を建設する際には、多くの場合、キッチンの通路幅や高さは自由に設定が可能です。
キッチンの高さは主にキッチンを使用する方の身長に合わせて考え、通路幅はキッチンで家事をしている時間に通路を使う家族がいるかどうかや、背面に設置する収納や家電などに合わせて決めていきます。
実際にモデルハウスのキッチンの通路幅と高さを測り、どのくらいの高さ・幅が家族に適しているか確認しておきましょう。
最新設備の使い心地
大半のモデルハウスには最新設備が設置されているため、未体験設備の導入を考えている方は、この機会に設備の使い心地を確認しておきましょう。該当の設備が気に入ることもあれば、使用してみると家族には不要なことがわかる場合もあります。
間取り
住宅の実際の間取りは、間取り図や立体図ではイメージしにくい部分です。「暮らしてみると家事動線がまとまっていなかった」「家族が同時間帯に集まって混雑する箇所がある」などの問題を防ぐためにも、モデルハウスの間取りで生活動線や家事動線をシミュレーションし、家族に適した間取りを考えてみてください。
床や壁の材質
床や壁、建具などの材質は、サンプルではなくモデルハウスで確認する方が、仕上がりのイメージが湧きやすくなります。モデルハウスの宿泊体験では、このような材質などの細かな点までチェックしておきましょう。
宿泊体験の前に準備しておくこと
快適な宿泊体験をするため、事前に以下の準備をしておきましょう。
アメニティの確認
宿泊体験のために用意されているアメニティはモデルハウスにより異なります。事前にハウスメーカーに確認しておき、使用できるものは何か、自分たちで準備が必要なものは何かを確認しておきましょう。
食事方法の確認
モデルハウスの宿泊体験での食事は、食材を持ち込んで調理できる場合や、ハウスメーカーが用意した食事付きの場合などがあります。事前に確認し、可能であればキッチン設備を使用してみましょう。
また、ハウスメーカーによってはキッチンの使用が禁止されており、外食代や食事クーポンが提供されることもあるようです。
チェックポイントの確認
宿泊体験は思っているよりもあっという間に終わってしまうものです。事前にチェックリストを用意しておけば、確認漏れが起こる心配もなく充実した宿泊体験にすることができます。
チェックポイントの内容は家族で十分話し合っておきましょう。
宿泊体験では確認できないこと
モデルハウスの宿泊体験でマイホームづくりのヒントが多く得ることができますが、中には参考にしにくい点もいくつかあります。
設備によっては参考にならない
モデルハウスにはハイグレードな設備が設置されている場合が多くあります。モデルハウスの設備を気に入ったとしても、マイホームに採用するには予算オーバーになるなど、家づくりの参考にならないこともあります。
宿泊体験をする際には、あらかじめマイホームの予算についても考えておく必要があります。
季節ごとの性能を体感できない
宿泊体験のタイミングが過ごしやすい春や秋の場合は、夏や冬と比較して気密性・断熱性の確認ができません。可能であれば、宿泊体験のタイミングは、冷暖房を稼働する時季に合わせましょう。
宿泊体験申し込みの流れ
モデルハウスの宿泊体験の申し込みは以下のような流れになります。
宿泊体験ができるモデルハウスを探す
まず、宿泊体験ができるモデルハウスを探します。
最近では、非常に多くのハウスメーカーが宿泊体験を用意しています。
WEB予約や担当営業に問い合わせる
希望する宿泊体験ができるモデルハウスが見つかったら、WEB予約または担当営業に問い合わせをします。
宿泊する日程・人数を決める
宿泊体験を行う日程・人数を決めていきます。ハウスメーカーによっては人数に制限が設けられている場合があるため事前に確認しておきましょう。また当日の移動方法や食事方法についても決めておきましょう。
宿泊体験の当日の流れ
宿泊体験当日は以下のような流れになります。
チェックイン
事前に決めておいた移動方法でモデルハウスへ向かいます。
宿泊体験では多くの場合、チェックインは午後~夕方の時間になります。
注意事項の説明とモデルハウスの案内
チェックインの際にスタッフから宿泊体験のルールや設備の使い方などの説明を受けます。
ひと通りの案内を受けたのち、モデルハウスの鍵を受け取ります。
宿泊
食事や入浴など、家族で思い思いの時間を過ごします。
間取り・内装・設備など、事前に用意したチェックリストを確認し、家族で意見交換をしましょう。
チェックアウト
翌日の午前中にはチェックアウトをします。
アンケートなどを記載し、鍵をスタッフに返します。これで宿泊体験は終了です。
まとめ
モデルハウスの宿泊体験では、実際の暮らし心地や設備の使い勝手を事前に確認することができ、家族の意向や理想の住宅へのイメージも固まりやすくなるでしょう。
マイホーム建設後に「間取りが気に入らない」「家族のライフスタイルに適していない」というような問題を避けるために、モデルハウスの宿泊体験をおすすめします。
山根木材では宿泊体験ができるモデルハウスがございます。20畳の広々とした勾配天井のLDKで、開放的な空間での暮らしを是非体感してみてください。