お風呂を窓なしにするメリット7選!後悔しないためのポイントも解説

  • 作成日:2024/05/28
  • 更新日:2024/05/30
  • 編集者:山根木材メディア編集部
お風呂を窓なしにするメリット7選!後悔しないためのポイントも解説

お風呂に窓があると換気ができるうえ、日差しがたっぷりと入って、気持ちのよい空間になります。
しかし住宅密集地では、隣の家との距離が近いケースや浴室が道路に面しているケースがあり、外からの視線や音漏れが気になり、お風呂に窓をつけるべきか悩むかもしれません。

結論からいえば、工夫次第で窓がなくても、十分快適なお風呂を作ることはできます。
この記事では、お風呂を窓なしにすることのメリット・デメリットを解説するとともに、窓なしでも後悔しないためのポイントを紹介します。

注文住宅を建てるにあたり、お風呂の窓をどうするか悩んでいる方も、この記事を読めば迷わずに判断できるようになるでしょう。

お風呂を窓なしにするメリット7選

高級感のある窓なしのお風呂

換気や快適性の観点から、お風呂には窓があったほうがいいと考えがちですが、窓なしにするメリットも多くあります。
特に隣の家が近接する住宅密集地にある家や、通行量の多い道路に面した場所にある家では、窓なしにしたほうがよいケースもあるでしょう。
ここでは、おもな7つのメリットを紹介します。

虫が入って来ない

入浴時、お風呂の中で小さな虫に出会ってゾッとした経験のある方も少なくないのではないでしょうか。
こうした虫は浴室内で繁殖しているケースもありますが、大元をたどれば外部から侵入してきています。
お風呂を窓なしにすれば、外部から入ってくる虫の侵入経路を減らせるため、虫が発生しにくくなるでしょう。

お風呂をはじめ、水まわりで繁殖しやすい虫としてよく知られるチョウバエも、窓の隙間や網戸に開いた穴から侵入するケースが多いとされます。
窓がなければ、厄介なチョウバエの発生のリスクも減らせるのです。

ただし、窓がないといっても、室内や排水口から侵入する可能性はあります。
窓の有無に関係なく、常に清潔を保っておくことは大切です。

窓に結露が発生しない

窓があるお風呂では結露が気になるケースも多いですが、窓なしなら気にする必要がないのもメリットです。

結露は室内外の温度差によって、室内の空気に含まれる水蒸気が水滴となって窓に付着することで発生します。
空気は含むことができる水分の量の上限があり(飽和水蒸気量)、気温が低くなるほど、上限値が下がるという性質があります。
屋外の冷たい空気で冷やされた窓の近くでは、室内よりも気温が低くなるため、空気に入らなくなった水分が結露を引き起こすのです。

湿気の多いお風呂の窓は、結露が起きやすい条件がそろっています。
結露したサッシや窓周りのコーキングなどを放置すれば、カビが発生する要因にもなりますが、窓がなければ、当然こうした心配は無用です。

窓の掃除が不要で時短になる

毎日お湯を使うお風呂は、ただでさえ掃除が面倒な箇所です。
特に窓があると、サッシやコーキング、レールなど凹凸や細かな場所の掃除をしなければならないため、時間と手間がかかります。
窓がなければお風呂の掃除が楽になり、家事の時短にもつながります。

また、窓周りは上で紹介した結露が起きやすいうえ、凹凸が多く掃除をしづらいこともあり、カビや水垢が発生しがちです。
細かな箇所を掃除するための用具を買いそろえている方もいるかもしれませんが、窓がなければそのような配慮も必要なく、少ない手間で清潔なお風呂場を保てます。

間取りの自由度が高まる

お風呂に窓をつけようとすると、まず浴室の場所を外に面した場所にしなければなりません。
防犯やプライバシーにも配慮するとなれば、正面の道路に面していない一角に持ってくる必要があります。
さらに配管のことを考えると、水まわりは一箇所に集約したほうが経済的なので、浴室の場所によってトイレや洗面所の位置も自ずと決まってきます。

しかし、窓をつけないことにすればどこにお風呂を持ってきても問題なく、間取りの自由度が格段にアップします。
ほかの水まわり設備の使いやすさも考慮しながら、動線的に使いやすい場所に配置できるので、より暮らしやすい間取りを実現することができます。

外からの目線が気にならない

お風呂場の窓が道路に面していたり、隣の住宅から見える場所にあったりする場合、外からの目線が気になるものです。
加えて子どもがいる家庭では、子どもたちが遊ぶ声の音漏れも気になるところでしょう。
こうした心配をしなくていいのも窓なしのお風呂のメリットです。

お風呂場の窓はすりガラスになっていたり、格子を設置したりして、できるだけプライバシーを確保するように作られています。
それでも、夜はお風呂に入っている人影が外から見えてしまいます。
窓なしなら、女性も子どもも安心してゆったりとお風呂に入ることができます。

防犯上、安心感がある

防犯面から考えても、お風呂には窓がないほうが安心です。
お風呂の窓は防犯対策がそれほどなされていないケースもあり、空き巣の侵入経路になりかねません。

また、前述のとおりお風呂に入っている人影が見えるので、その日在宅なのか、普段何時ごろに入浴しているのかなど、外部から大まかな生活リズムが把握できてしまいます。
女性や子どもの入浴時には覗きの被害に遭うおそれもあります。

窓がないお風呂なら、いつお風呂に入っても外部にバレることがなく、気兼ねなく入浴することが可能です。
日中、家を空けている時間が長い家庭にとっては、とりわけ大きなメリットとなります。

断熱性・防音性が高くなる

お風呂を窓なしにすると、窓のある場合に比べて断熱性や防音性が高くなる効果も期待できます。

冬場にお風呂場が冷え込んでいて、寒さのあまり、急いでお湯に浸かったという経験がある方もいるかもしれません。
冬場に浴室が寒くなるのは、窓の隙間から外気が侵入したり、窓面から熱エネルギーが逃げたりすることによるものです。
設置されている窓が大きいほど、断熱性が下がりやすくなります。
窓なしにすれば外気の影響を受けにくくなるため、冬場でも浴室の温度が下がりにくくなり、ヒートショック予防につながります。

空気だけでなく、音も窓を通して外へ漏れ出します。
窓がなければ防音性が高まるため、周囲への音漏れを気にすることなく、湯舟にゆったり浸かりながら音楽を聞いたり歌ったりすることも可能です。
子どもが大きな声を出しても、近所に迷惑がかからないのもメリットです。

建築コストを抑えられる

お風呂を窓なしにすると、サッシや窓ガラスにかかる費用を浮かせられるため、窓ありに比べて建築コストを抑えられる点も魅力です。

住宅の建築コストは基本的に、窓の数が多く、かつ窓の大きさが大きいほど高くなる傾向にあります。
これはお風呂でも同様で、窓ありのほうが窓なしより建築コストが高く、大きな窓を設置しようとするほど、さらにコストは上がっていく傾向にあります。

また、窓ありの場合、先ほど紹介した断熱性・防音性の問題をクリアするため、より高機能なサッシや窓ガラスを採用するケースもあります。
高機能な窓は高価なので、全体的な建築コストも高くなります。

窓なしなら窓の性能を気にする必要もなく、浮いた分のコストをこだわりたい箇所に回すこともできます。

お風呂を窓なしにするデメリット

お風呂を窓なしにすることで、お風呂の機能性・防犯性が高まるほか、建築コストを抑えられると紹介しました。
このようにメリットの多い窓なしのお風呂ですが、次に挙げるデメリットも存在します。
いずれも、そこまで大きな問題点ではないものの、十分理解したうえで窓なしを選択するようにしましょう。

採光性や通気性が悪くなる

お風呂に窓がないと自然光や風が入ってこなくなるため、浴室の採光性や通気性が悪くなるというデメリットがあります。

採光性に関しては、朝に入浴する習慣がある家庭に影響があるでしょう。
朝日で明るく照らされるなか、開放的な気持ちでお風呂に入りたいなら窓を設置するのがおすすめです。
一方、入浴は夕方から夜にかけてがメインという家庭では、採光性が低くてもそれほど影響はありません。
むしろ、断熱性の高さによるメリットのほうが魅力的といえます。

窓がないと浴室の自然換気ができない点を心配するかもしれませんが、換気扇を使用すれば、窓なしでも換気で困ることはありません。
もちろん自然換気ができたほうが効率的ではあるものの、換気扇だけでもカビの発生などを抑える効果は十分で、日常的に使用する分には不便を感じないでしょう。

圧迫感が生まれやすい

お風呂に窓がないと、壁に囲まれた状態になるので圧迫感が生まれやすい点もデメリットです。
お風呂に限らず、窓がない部屋は閉塞的に感じるもの。ゆったりと湯舟に浸かってリラックスするとき、開放的な気分になりたいなら窓を設置したほうがいいかもしれません。

明るいうちに入浴する習慣がある場合、窓から自然光が入ると広さを感じやすくなるのもポイントです。
浴室はもともと広さが限られているため、窓がないといっそう狭く感じてします。

ただし、これも暗くなってから入浴する分にはそれほど大きく影響しません。
普段のライフサイクルに応じて、窓の有無を判断するのも有効です。

後悔しない!お風呂を窓なしにする際の注意点・ポイント

モニターがついて高級感のある広いお風呂

窓なしのお風呂は、窓がある場合に比べて採光性・通気性が劣ること、圧迫感が生まれやすいことがデメリットだと紹介しました。
これらのデメリットを克服して、窓なしのお風呂でも後悔しないためには、3つのポイントを押さえて設計するのがおすすめです。
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

浴室のドアをガラス張りにする

浴室のドアや壁をガラス張りにすれば、窓がなくても圧迫感を軽減でき、広さを感じられる開放的なお風呂にすることができます。

ただし、洗面脱衣室から浴室内が丸見えになってしまうので視線が気になったり、浴室を常に整理された状態に保たなければならなかったりといったデメリットがあります。
家族だけで使う分には問題なくても、来客時にゲストが入りにくさを感じてしまう可能性があります。
さらに、ガラス面は水垢などの汚れが目立ちやすいので、頻繁に掃除しなければならず面倒に感じるかもしれません。

上記が気になる場合は、すりガラスを採用するのがおすすめです。
適度に開放感を持たせつつ、視線や汚れの気にならないお風呂を叶えられます。

天井を高くする

浴室の面積を広くするのは簡単なことではありませんが、天井を高くして圧迫感を和らげることは可能です。

多くの住宅で採用されているユニットバスは、上部に換気ユニットや浴室暖房乾燥機などを設置する必要がある点、バリアフリー構造になっている点などから、在来工法で作られたお風呂に比べて天井が低くなる傾向にあります。
ユニットバスの標準的な天井高は2.0〜2.1m程度であり、居室と比較しても低めです。

メーカーによっては、オプションで20cmほど天井を高くできるケースもあり、最大2.2〜2.3m程度まで天井高を確保できます。
全体が20cm高くなれば、窓なしでも窮屈さを感じにくくなります。

併せて検討したいのが横長の鏡です。横長の鏡は全身を映すのには適さないものの、広い範囲を映せるために視覚的な奥行きが生まれ、空間を広く見せることができます。

浴室の狭さを感じないような色使いにする

窮屈に感じやすい窓なしのお風呂では色選びも重要です。
黒や茶色などのダークな色はシックで落ち着いた雰囲気になることから人気ですが、空間を引き締める効果があるため、狭い空間で用いると余計に圧迫感が生まれやすくなってしまいます。

窓なしのお風呂の窮屈さを緩和するには、ダークな収縮色ではなく、明度の高い膨張色をベースにした色使いがおすすめです。
膨張色とは、物の大きさを実際よりも大きく見せる効果のある色のことで、代表的な色として白が挙げられます。

白をベースにした浴室は明るく、視覚的に広さを感じやすいのが特徴。
床に収縮色である黒を使い、天井や壁を白にすれば、いっそう空間の広がりを感じることができます。

トイレも窓なしにしても問題なし!ただし換気扇は必要

お風呂とともに、窓なしを検討できる空間がトイレです。お風呂とトイレは建築基準法上、居室ではない空間(非居室)として扱われるため、窓を設置しなかったとしても法的に問題はありません。

トイレを窓なしにした場合もお風呂と同様、採光面や風通しの面でデメリットがあります。
トイレは日中使うことも多いため、昼でも暗いのが嫌な方は窓を設置したほうがよいでしょう。
また、トイレは臭いが発生しやすいので、窓を開けて素早く換気したい場合も窓ありのほうが適しています。

しかし、マンションではトイレに窓がない物件も多く、換気扇さえあれば窓なしでも特に問題はありません。
そもそも住宅の24時間換気システムのなかに、トイレ換気が組み込まれているケースも多いので、ほとんど心配する必要はありません。

トイレもお風呂と同じようにプライベートな空間なので、プライバシーの確保や防犯の面からすれば、窓なしのメリットは大きいといえます。
加えて、間取りが限定されにくいというのも窓なしのお風呂と同様です。

お風呂を窓なしにすべきか迷ったら住宅会社に相談してみよう

浴室は非居室扱いのため、窓の設置が法的に義務付けられているわけではありません。
最近では、断熱性や防音性の確保、清掃のしやすさ、防犯の観点などから、あえて窓なしのお風呂を選ぶ方も増えています。

窓なしのお風呂にはデメリットもあるため、後悔しないためには事前に住宅会社に相談することをおすすめします。
注文住宅の施工実績が多い住宅会社に相談すれば、過去の事例をベースに、ライフスタイルに沿った提案をしてくれるでしょう。
リフォーム工事にも精通している会社なら、窓の後付けなど将来も見据えた提案が期待できます。

山根木材は、広島エリアを拠点として累計1万棟を超える注文住宅を手がけてきました。
長年培ってきたノウハウをベースに、お風呂についてもさまざまなご提案が可能です。
広島・東広島・福山で、快適なお風呂のある理想の注文住宅を建てたいなら、ぜひ山根木材にお任せください。

まずは、WEBサイトから資料請求またはお問い合わせをお待ちしています。

お問い合わせ・資料請求は、下記お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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